心に突き刺さる問いかけ

「対話会」から

8月に入って、沖縄や西日本に大きな影響をもたらした台風6号、更にお盆休みに本州を直撃した台風7号は、広範囲で猛烈な雨風をもたらしましたが、台風一過、またまた暑さが戻ってきました。
今日は10数年続いている、「対話会」の日でした。
まずは、台風の影響についてお聞きするところから始まりました。
台風が直撃した地域にも関わらず、どなたも大きな被害もなく幸いでした。
続いて、昨今のテレビドラマに話題が進んで行きました。
NHKの大河ドラマや朝ドラなどは1年や半年間という長編ではありますが、概ね、1月・4月・7月・10月頃にテレビ番組制作の改編が行われます。
昨今テレビ離れが深刻化していますが、その原因として考えられるのが、スマートフォンの普及と、それに伴うネットコンテンツ(映画・音楽・ゲーム・コミック・小説…)の利用が若い人たちを中心に利用が増えて、テレビの利用率を大きく上回っていることです。
テレビ業界において、長年、番組制作の指標とされてきたのは「全世帯視聴率」。
これは、「あらゆる世代でどれだけ数字がとれるか」を重視する結果、人口の多い50代以上をメインのターゲットとする戦略にならざるを得ませんでした。

今夏テレビドラマ視聴率ランキング

余談になりますが、2023年夏の放送ドラマ視聴率ランキングでは、1位「VIVANT」
(出演:堺雅人・阿部寛他)、2位「ハヤブサ消防団」(出演:(中村倫也・川口春奈他)、3位「シッコウ!!~犬と私と執行官~」(出演:伊藤沙莉・織田裕二他)、4位「18/40~ふたりなら夢も恋も~」(出演:福原遥・深田恭子他)、5位「最高の教師1年後、私は生徒に■された」(出演:松岡茉優・芦田愛菜他)―だそうです。
テレビは一家に一台の時代から、一人一人が所有して観たい番組が自由に観られる時代になってきました。
上記の番組は、確かに中高年の人たちが関心をもちやすい出演者やストーリーで、高視聴率を得ているのは納得が出来ます。
ちなみに私は、録画予約をしていてまだ実際に視聴していない番組もありますが、多くの方の関心を集めている番組だと認識して、これからも展開を見ていきたいと思います。
お忙しい皆さんにとっては、あまりドラマは見られていないかも知れませんね。

深く自問自答を生み出す

さて、ここからが今日の本題です。このランキングには入っていませんが、社会派ドラマが好きな私のお勧めに「転職の魔王様」があります。
転職サポート会社を舞台に、交通事故で足が不自由になり海外で活躍する夢を諦めた『転職の魔王様』の異名を持つ、毒舌敏腕なキャリアアドバイザーが主人公で、成田凌さんがクールに演じています。
自身の転職経験から、求職者の仕事や生き方の悩みを辛辣な言葉で一刀両断しながらも、働く希望と自信を取り戻させていくストーリーの展開に、思わず引き込まれて行きます。
1話完結なので、ちょっと強引な展開にはなりがちですが、そこはまぁ目をつぶっていただいて…。
将来の夢や希望を持って学校や学部を選んで学びに就く人は幸いですが、学校を卒業して就職先を探す段になって、「一体自分は何をしたいのか?」「何に向いているのか?」「どんな資質があるのか?」…自分で分からないことに気づき、とにかく内定をもらって就職先を決める⇒描いていた仕事や環境、人間関係が理想とは程遠くて悩み苦しみ、退職を余儀なくされる。⇒次の転職に希望が持てない。
このようなループに陥って転職サポートの会社を訪れる人達に、成田凌さん演じるキャリアアドバイザーの、彼らに向けた言葉が「刺さる!」と話題になっています。

『あなたの人生、このままでいいんですか?』

静かに投げかけられるこの言葉に、深く自問自答が始まります。
「どう生きたいのですか?」
「どんな人生を送りたいのですか?」
類似の言葉で、いろいろな表現があると思いますが、主体性をもって自らを見つめるのには、的確な問いかけだと思います。
ドラマだから、「心に沁みる」と、受け入れられやすいのかもしれません。
今のご時世、「お節介」「ハラスメント」「あなたに私の何が分かる?」…と、反発されて傷つけてしまうかも知れません。
真摯に相手に向き合い、信頼関係が築かれていれば、どんな表現も大丈夫でしょう。
こんなドラマが放映されて多くの人の心を打つなんて、何だか嬉しくなりました。

(2023年8月20日 若杉)

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