今生きているこの世界への問い

世界はいまも「民族」でいがみ合っている

3月の声を聞き、季節は春めいてきましたが、浮かれてばかりもいられない気分です。
昨日はイスラエルがイランを攻撃したというニュースに驚かされましたが、ウクライナの戦争も終わりが見えず、大きな報道にはなっていないものの、世界のあちこちで紛争が起こっています。
このまま世界はどうなっていくのだろうかと暗澹たる気持ちになりますね。
今のところ戦火にさらされることなく、平穏な毎日を送ることができていることには感謝しかありませんが、何かのきっかけでそれが脅かされる可能性もあります。

誰もが平和を望んでいることは間違いないものの、それでも人はなぜ戦うのか?
歴史を貫いてきた疑問ですよね。
民族、宗教、国、組織…、属する集団が違うと、そこに闘いが生まれるのは必然のようです。
世界は個人の心の反映とも言われることがあります。
実際私たちのこころの中も、他者と仲良くしたいと願いながら、一方で相手を妬み、嫌悪したりします。
個人のこころが集団に反映され、複雑に絡み合った結果が、歴史になっているのかと思います。
最近興味深く読んでいるのが『「民族」で読み解く世界史』宇山卓栄著です。
本ではまず「人種」「民族」「国民」という類型の違いの説明があります。
人種というのは、DNAなどの遺伝学的、生物学的な特徴によって導き出されたカテゴリーで、日本人はモンゴロイドに属します。
一方で民族は、言語、文化、監修などの社会的な特徴によって導き出されたカテゴリー。
ただ、民族は血統、血脈と切り離せない関係があり、私たちはそれを感覚的に認知していて、忌避の対象にすることもあります。
イスラエルはユダヤ人の国で、ユダヤ人といえばナチス・ドイツが想起されますが、本の中ではヨーロッパ諸国でユダヤ人を迫害しなかった国を見つけるのは困難だと書かれていました。
混乱や危機に際して、スケープゴートをつくることでまとまろうとするのもよくあることです。
他の地域でも似たようなことが起こり、歴史の中で多くの人たちの犠牲がありました。
これが人間と割り切れるものでもなく、もやもやとした疑問が残ります。
一体何が世界を動かしているのか?
そんな中で私たちはどう生きたらいいのか?
改めて深く考えさせられています。

(2026年3月1日 岩田)

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