窓から見えるものは?
VFMW
VFMW(View From My Window)とは、「自宅の窓から見える景色」。
2022年3月以降、新型コロナウィルスの拡大によって世界中の人々が家の中に閉じ込められるようになりました。
窓から見える景色は、物理的に外の世界を感じられる唯一のものです。
「地球の裏側の人は、どんな景色を見ているのだろう?」
「お互いが見えているものを共有したら、それぞれが感じている孤独や孤立を緩和できるかもしれない」
ベルギーのグラフィックデザイナーの、そんなアイデアによって2020年3月に立ち上がったFacebookグループがVFMWです。
2年半以上たった今、登録者は341万人。
今も世界中から投稿があります。
雪の写真が多いのもこの季節ならでは。
どれも美しく、そして寒そうです。
とはいえ私がこのグループを知ったのはほんの1か月前。
グループに参加したのも先月の話です。(投稿もしていません)
きっかけになったのは、下に紹介する本です。
『世界の家の窓から―77ヵ国201人の人生ストーリー』
さて、みなさんの家の窓からは何が見えますか?
私の部屋の窓から見えるのは、道を隔てて建っている家々です。
見上げると空がありますが、残念ながら感嘆するような景色ではなく、これまでさして気にとめずに生活してきました。
『世界の家の窓から―77ヵ国201人の人生ストーリー』は、日本版として2022年11月に出版された本ですが、何よりも驚かされたのは世界中の窓からは、想像もつかないような景色が見られるのだということ。
野生動物(ラクダ、コヨーテ、オオトカゲ、アルパカ、シマウマ…!)が見られる窓もたくさん…。
確かに想像を巡らせたら、そんなこともあろうかと思いますが、日々の生活の中には出てこない風景です。
さらに、最北の地で365日オーロラが臨める窓。
確かに美しいけど、冬は暗くて寒そう…。
広い農場が見える窓の写真からは、仕事の大変さも想像できます。
都会で屋根しか見えないという窓、さらには壁がない(したがって窓もない?)家もありました。
ウクライナの家の窓にはガラスの飛散を防ぐためかテープが張られていました。
確かに世界中で人々が生きていることが実感できます。
ニュース報道以上に1枚1枚の写真が人々の生活を雄弁に語っています。
さらに、その写真に投稿者の人生や暮らしが説明されていることもあります。
身近な人を亡くした人、生活が一変した人…。
それぞれが精一杯生きているのだなぁと感じると、一冊読み終える頃には、自分も頑張ろうというエネルギ―が湧き上がってきます。
混乱の中にある世界ですが、2023年はどうなっていくのでしょうか?
会ったことのない人々に意識を向けながら、幸せな一年になることを祈りたいです。
(このページの画像は素材サイトのもので、VFMWの投稿ではありません)
(2023年1月1日 岩田)