『最高の瞑想法』

私の瞑想

瞑想とは、「坐って心を静める方法」。
座禅も瞑想ですし、世界的に広まっているマインドフルネスも瞑想の一種かと思います。
私もマインドフルネスや他の学びから影響を受け、この3ヵ月ほど、朝晩心を静かにする時間をとっています。
具体的には、まず感謝と祈りを短く唱え、その後は湧いてくる思考に囚われず流すようにして心を落ち着けるというものです。
特別な部屋などはないので、朝起きたらその場で坐ります。
夜も寝る前に坐ってみる。
1回3分から5分ぐらいでよいと自分に許可したので、割に気楽に続けられています。
最初は姿勢が気になったり、次々と湧いてくる雑念に思考がもっていかれたりしていましたが、少しは慣れてきました。
たまに、ご褒美のようにちょっと深い感覚を味わえることがあります。
気を良くして、次も同じことが起きることを期待すると、それは決して起こりません。
不思議な世界だと思ってます。
ただ、正しさについこだわってしまう私は、自分のやり方でよいものかどうか気になっていたのも確かです。
そんな中で出合ったのが下に紹介する一冊。
おかげで、この先も瞑想を続けていこうという気持ちにさせてもらえました。

『最高の瞑想法』

最高の瞑想法とは中村天風の瞑想法のことです。
中村天風は明治生まれ(1876年)の哲人で、昭和の時代には各界の著名人の精神的支柱として活躍した人です。
30歳で発症した結核がきっかけとなり、巡り巡ってヨーガの聖人との出会いに導かれ、3年間の修行ののちに心身の健康を取り戻したというエピソードが残っています。
この本は、2018年に天風塾塾長である沢井淳弘さんという方によって書かれました。
天風先生の言葉の中に「実我の境地」というのがあるそうです。
これが瞑想で達することのできる境地で、意識・感覚ははっきりしているものの、囚われていない状態。
一方で日常の世界は「仮我の境地」だそうです。
思考や感情が活動する状態で、何かを成し遂げるためには必要な境地です。
四六時中実我の境地でいることはできませんが、仮にできたとしてもそれでは日常の生活は成り立ちません。
瞑想は一日の大部分を占める仮我の境地の質を高めるために、短い時間行うというのが正しいというのが天風先生の考え方だと知り、大いに納得しました。

天風式メソッドは難しくない

では、具体的にどうするか?
本の中からご紹介します。

最高の瞑想体験を得るための天風式メソッド

  • 坐る(楽な姿勢をとり、リラックスする)
  • 集中する(何も考えず、ただ音だけに意識を集中する)
  • 静けさを感じる(音がフッと消えた瞬間の静寂を心にとどめる)
『最高の瞑想』沢井淳弘著より

2番目、3番目の「音」とは、一音傾聴法というやり方で、鈴(リン)やブザーの音に集中し、それが自然に途切れ、音のない世界に入ることにより、心が空になるそうです。
瞑想によって心の平安が続き、直観力も冴えるというような効果も報告されています。
天風式なら時間は一日10分から30分で十分とのこと。
朝晩5分ずつでもいいということですね。
私も天風メソッドを参考に、鈴の音をスマホで聴きながら自己流瞑想をアップデートしようかと思っています。

(2023年1月15日 岩田)

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