日々自分に必要なことしか起こらない

掻き立てられた妄想
早朝に、携帯へ一通のメールが送られてきました。
暗がりの寝ぼけ眼で見たところ、
【ガス点検装い強盗 兵庫など前年を上回るペースで被害が出ている。】
というセンセーショナルな見出しの警告内容でした。
ネットでこの記事を読んだ人から転送されて来たものです。
詳しく見てみると、「都市部でガス点検などを装って高齢者宅に押し入り、現金を奪う手荒な強盗事件が多発している。
実行犯がSNSを通じて集められ、手口も似ていることから、警察は犯罪組織が主導した大がかりな犯行とみて警戒。」と書かれていました。
エー、昼間から大胆な押し込み強盗?!
驚きと同時に、得体の知れない不安と恐怖の念にスッポリ襲われました。
実際に玄関の扉を開けてしまって、二人組の男の人に押し入られたら、おそらく声も出せずに為す術もないことでしょう。
では、どうする…?!
しばらく、妄想との格闘が続きました。
ふと我に返って、「いや、待てよ!!」と心の叫びがムクムクと。
今までセミナーなどで教えていただいたことや学んできたことの数々が、次々と浮かんできました。
「人生で起こることには、すべて意味がある。」
「出来事の一つ一つに誠実に対応して超えていくことで、私たちは成長し、何かの誰かのお役に立てる人間になれる。」
何かが起こった時、冷静に自分を振り返ってみた結果、改めることなどの気づきが無ければ、出来事を甘受して、今やるべきことを考えて対応していく。
自然現象や今回のコロナの世界的感染拡大など…自分の問題だけではとても手に負えない出来事に関して、また、いつどこで起こるか分からない災害をどんなに予測して恐れていても、私には防ぎようがありません。
けれど、個人的に起こる事故や病、犯罪の被害などは、やみくもに恐れて閉じこもる前に、日々の自分の生き方を誠実に整えることが大切だと思えました。
人には生存本能があって、生命を維持するために常に保護本能が働いてくれています。
自分さえ良ければという損得勘定を越えることはとても難しいことですが、できるだけ日々意識して、大切だと思うこと大事にしたいことを優先した生き方をしていこうと、改めて思わされました。
大したことはできないけれど、周りの人に感謝の心をもって接する、人から頼まれたことは誠意をもって対応する、いま自分に出来ること願われていることをしっかりとこなしていこうと思っています。
早朝から恐怖を掻き立てられたこのニュースは、私の心の整理にとても大事な役割を果たしてくれました。まさに必要なことしか起こらないのですね。
段々身のこなしも頭の回転も鈍くなって、思うようには動けず歯がゆい思いにも駆られますが、幸い心の世界は自由自在に活動できるので、少しでも純粋に磨いてまだまだ成長し続けたいと欲張っています。
苦手な新しいことへの挑戦
最近、パソコンの充電が上手くいかずに修理に出すと、直してもあと1年も持たないと診断されて、思い切って新しい機種に変更することにしました。
夫が苦労しながら、データやアプリを新しいパソコンに移し替えてくれましたが、アドレスやらパスワード、アカウント、…(?)と、幾つも変更が必要なようで、大苦戦。
私は何もできずに蚊帳の外で全てお任せ状態。
スマホにデビューした時もそうでしたが、新しい機種に慣れるのに苦手意識が相当強くて、些細なエラーやトラブルが起こるたびにお手上げ状態で、四苦八苦しています。
新しいものへの興味よりも、知らないことへの恐れや途惑いが先に立って、変化や刷新は頭では望んでいるけれど、実際はなかなか習慣が破れません。
私は、例えば食べ物でも何か一つ気に入るとずーっと同じメニューでも結構平気です。
夜寝る前は、小説を読んで、その後ナンプレ(数独)を何題か解くのを習慣にしています。
図書館で小説を借りていますが、古くは、童門冬二氏、平岩弓枝氏の作品が好きで読み漁り、少し前は百田直樹作品にはまり、今は池井戸潤氏の本を片っ端から借りて、もう30数冊読みました。
飽き性の面もありながら、一度はまるととことん追い求める面も併せ持っています。
短期集中派であると同時に毎日コツコツ派でもあり、自分を見ながら、人のパーソナリティはホントに多面的だなと驚かされます。
優れた経営者の話を聞いたことがあります。
ソフトバンクの孫正義社長や楽天の三木谷浩史会長、京セラの稲盛和夫名誉会長など、名経営者はここぞというときにはドッと攻め込まれるそうです。
経営者に限らず、様々な分野で活躍する人たちは一様に両方を兼ね備えています。
不確実性の高い現代では、日々のコツコツ型と短期集中型のどちらか一方の能力しかなければ、大きな仕事は成し得ないと言われます。
何だか話がとても大きな方に進んでしまい、一挙に小さな私の次元の話で恐縮ですが、備わった短期集中型とコツコツ型の良さを、自分なりに与えられた場で臨機応変に活かして、少しでも貢献して行きたいと思わされました。
(2020年9月27日 若杉)