学び続ける幸せ

現状維持と変化を望む心

ベランダで洗濯物を干しながら、ふと階下の庭に咲く満開の桜を眺めて、昨年訪れた「大阪城」の見事なお花見を懐かしく思い出しました。
あれから1年。
紆余曲折を経て、今年はコロナ禍での入社式や入学式が各地で行われています。
スポーツやコンサートなどのイベント・行事も、感染防止対策を取りながらも開催がなされるようになり、慣れ親しんだ日常に徐々に戻ることに何だかホッとする思いがあります。
私は、内的には成長や進化・変化することを求めていますが、外的には大きく変化することを恐れる気持ちが強くあります。日常生活では、できれば現状維持・平穏であることを望んでいます。
勿論、効率や意味意義があっての変化は受け入れやすいのですが、突然の思い付きのようにもたらされる変化には戸惑いの方が大きく働きます。
夫は私とは正反対で、好んで変化を楽しんでいます。
日常ではしばしば自分の部屋の模様替えなどを行い、その都度ダイニングの椅子が入れ替わったりして、私は落ち着かずに心がざわつくことがあります。
家具や机などの位置が一定に定まってしまうと、ホコリが溜まると言うのが入れ替えの理由のようですが…。
そもそも「現状維持」とは、現状を変えないでそのまま保つことですが、渋沢栄一氏の『現状維持では後退するばかりである』という名言を待つまでもなく、世の中は常に流れているので、モノも技術も日進月歩で変化していくのは自明の理です。
私は、小学5年生の時に祖母の死を体験して以来、時間が経過して変化することへの不安が強くプログラムされたのではないかと思います。
だからこそ、人が生まれる意味や生きることの目的を知りたいと言う欲求が、幼い頃から強くあるのでしょう。
頭でしっかり意味・意義や目的を理解・納得して、段階を踏んで進化・変化を目指すなら、安心してチャレンジしていけそうです。

83歳の驚異のチャレンジ!

3月26日に、83歳になられる堀江謙一さんが、船体約5.8mの小型ヨットでサンフランシスコから出航されたことをニュースで知りました。
6月中旬に兵庫県西宮港への寄港を目指す、8700㎞にも及ぶ単独無寄港の太平洋横断航海で、成功されると勿論、世界最高齢での快挙となります。
堀江さんは、ご承知のように、今から60年前23歳の時に小型ヨットによる太平洋単独無寄港横断、更に1974年には世界一周の航海にも成功され、内閣総理大臣賞も受賞されている海洋冒険家です。
ご経験が豊富だからこそ、今回のチャレンジもどれほど危険が伴うのか、どれほど知力・体力・判断力・決断力…が必要とされるのか、よくよく吟味された上でのご英断だと思いますが、現状維持や平穏を望む私には、そのお気持ちすらとても受け止めきれずに困惑や心配が先立ちます。
人には、それぞれ生まれ持った使命や才能が備えられているのでしょう。
それらを人生で余すことなく発揮して、人々に希望と幸せを与えていく役割を果たしていくために、突き動かされていくのではないかと思います。
堀江さんがご自分の意思通りに航海をされて、6月に帰港された晴れやかな第一声をお聞きすることを楽しみに待ちたいと思います。

日常生活を意識的に生きる

3月から新しく受講したセミナーの宿題を、いつも目に付くところに貼り付けています。
「日常生活で感情・感覚が反応したときの出来事やその奥に潜む自分の価値観や思い込みに気づく…」というようなものですが、如何に無意識に流されて生活しているかに驚かされました。
出来事や情報に対して、何故そんなふうに考えるのか、また何故そんなにも感情を揺らして決めつけてしまうのか、そのプロセスがパターン化してしまっていることに気づきます。
初めは、決して嬉しい楽しい検索ではありません。
むしろ、苦しい、見たくない事柄、認めたくない思いで投げ出したくなります。
自分のことはなかなか分かりにくいですが、セッションのガイドをしている時は、クライアントのことがよく分かります。
冷静に客観的に集中することによって、言葉や行動、感情の動きの裏側が、直観的に理解できることがあります。
自分に直接影響がないからかもしれませんが、何とか本質を見極めて、相手(クライアント)に気づきをもたらして幸せになってほしいという切なる純粋な動機があるからでしょうか。
出来れば自分自身に対しても、そのような動機で接していければいいなと思います。
宿題にいただいたからこそ、諦めずに取り組み続けることが出来て有難いです。
私にとって、学び続けることは最高の生き甲斐です。

(2022年4月3日 若杉)

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