質疑応答力を高めることは自分や他者、そして人生への信頼を培うこと

質疑応答トレーニングコース終了!

全7回の質疑応答トレーニングコースが終了しました。
(株)ファインネットワールドの赤木広紀コーチの講義とファシリテーションで参加者と作り出すイキイキとした場でした。
昨日は集大成として各参加者のプレゼンテーションと質疑応答、それに対するフィードバックなどを中心とした内容になりました。
私はオブザーバーとして客観的に見せていただくという立場でしたが、みなさん、わかりやすくて丁寧な応答をされていて、さすが最終回という出来に感動しました。
感想のシェアでは
「子どもの頃の体験から、質問することは恥ずかしいことという観念があったが、それが大きく変わった」
「質疑応答への苦手意識が緩和された」
「人の話の聴き方が変わり、答え方にも工夫ができるようになった」
「急いで答えようとしている自分に気づけるようになり、落ち着いて応答ができるようになった」
「講師として質疑応答に臨む場のみならず、日常の会話にも大きな変化があった」
などというお声が上がりました。

自然にできていることを意識化することが誰かの役に立つ

そもそもこの質疑応答トレーニングコースが生まれたのは、(株)ファインネットワールドの〈福〉社長、朝比奈さんの
「赤木さんがなぜ参加者の質問にすらすらと答えられるのか?その秘訣を教えてほしい」
というつぶやきからでした。
ある人には簡単にできることが、ある人には難しい。
当たり前のことではありますが、後者としては改善を望みたいところです。
一方で前者の自然にできてしまっている人は「なぜできているのか?」などと自問することはありません。
ただできているからです。
そこに「なぜできるの?」という質問をもらうことで、「なぜできるのだろう?」いう自問が始まります。
何かを改善したいという願望に対して効果的といわれるのは、モデリング(できている人の行動や意識を模倣すること)です。
行動は模倣しやすいですが、意識は外から見えないのでちょっと難しいですね。
できている人から「こんな意識でやっている」という話を聴けたら参考になります。
自然にできている人も「それがどうしてできるのか」ということに焦点を当ててみると、思わぬ気づきがあるものです。
そして、何よりもそれができないと思っている人の役に立つことができます。
今回のコースでは素朴な「問い」が7回の学びの場として結実し、参加された方のお役に立つものになったということを目の当たりにしました。

質問してくれる人はありがたい人

講演やセミナーをする人なら、あらかじめ質疑応答の時間を設定しておく人も多いでしょう。
質疑応答の怖さは何が来るかわからないという怖さです。
時には批判的な質問が来ることもあるでしょう。
それについて、昨日赤木コーチが言われたことが印象的でした。
「時には揚げ足取りではないかという質問が来ることもあるでしょう。
自分が批判されているように感じるのは当然です。
が、質問をしてくれるということは少なくとも無関心ではない。
そこに価値を見出すと、質問してくれたという事実を色眼鏡をかけずに純粋なものとして見ることができます。
すると、ただありがたい何かに変わるのです。
ありがたいという思いは感謝の思いです。
感謝のエネルギーに勝るものはないので、仮に相手に悪意があったとしてもそれを持ち続けることが難しくなるはずです」
なるほど…。
確かに自分が批判されたという思いにとらわれると、相手に反撃したくなるかもしれません。
しかし、関心をよせてくれた上に、大勢の中で質問するという勇気を出してくれたことをありがたいと思えたら、答え方も変わってきますね。
質疑応答を深めると、相手に対する自分の姿勢も磨かれていくことを実感しました。
また何かの形で質疑応答の学びの場を提供させていただければと願っています。

(2019年12月15日 岩田)

ご参考までにコースの概要や報告はこちらからご覧になれます
質疑応答トレーニングコース

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