回を重ねると、研修は深まっていきます
初回の研修と9回目の研修の違い
3月4日は、昨年からご縁をいただいているNPO法人こぐまくらぶさんのスタッフ研修に伺いました。
昨年まではNLP(神経言語プログラミング)を日常に応用するための研修でしたが、今回は傾聴をテーマに実践を交えた時間になりました。
今年になって初めての研修だったので、少し場をほぐすワークをしてから、傾聴のポイントをおさえていきました。
実際に生活の中ではどうかを自己診断していただくと、
「~というところができていなかった」
「~はできている」などの声が上がりました。
グループでのシェアのあと、ペアでコーチングのような形で質問をしながら、1ヶ月間取り組んでみることを決めていただきました。
スタッフのみなさんとは、昨年何回もお会いしたため、終始和やかで、本当に流れがスムーズでした。
もともとやる気のある皆さんで、ワークのテーマも常に仕事に引き寄せて考える方々です。
が、一年前に初めてお会いした時は、私と受講者のみなさんとの間に多少の緊張感があったことを思い出しました。
誰しも初対面の相手には緊張しますが、互いに打ち解けていく中で、ラポール(信頼関係)が築かれていきます。
研修でも、ラポールができると、みなさんがそこにいることに安心感を覚え、学ぶことに集中でき、実践のアイデアも出やすくなります。
今回、参加者の皆さんの感想を十分に伺ったわけではありませんが、帰り際にご一緒した皆さんのお顔がイキイキされていたので、
手ごたえを感じました。
一年以上の積み重ねの中で築かれたラポールを実感することができました。
どうしたらさらによい研修になるのか?
いつも自分に問いかけていることで、これからも続くでしょう。
もともと欲張りなのか、常に満足はできず、もっとよくするには?と、つい考えてしまいます。
こぐまくらぶさんの研修も今年さらに5回が予定されています。
そもそも、研修の講師としての第一歩は、20年以上前のこと。
ビジネスマナーの講師として企業に伺ったのが最初です。
とても緊張したことを覚えています。
が、その緊張は、どちらかといえば自分が講師として相手に受け入れてもらえるのだろうか、という不安から発していました。
受講者の理解を気遣う余裕もなく、ただ自分に意識が向いていて、相手によく思われることばかりを気にしていたという状態でした。
その後、試行錯誤を繰り返し、経験を積んだことで少しは余裕が生まれました。
そして、よい研修とは、よい「場」が作られていることが条件になるという理解に至りました。
講師が自分に意識の矢印を向けて、自分が認められたいという思いで話をすると、全く相手に響きません。
一方で、相手のためにと、過剰に力を入れても空振りしてしまいます。
どちらもよい「場」とはいえません。
よい「場」というのは、作ろうとして作れるものではなく、結果的にそうなるもの、という気がします。
ラポールができていたら、その「場」はよくなりやすいでしょうが、確実ではありません。
結果的にそうなるという性質のものを、どのようにしたら実現できるものか、これがまた難題なのですが、講師がそこにどんな「あり方」で立っているのかということが重要だと思うようになりました。
なので、目下の結論は、まずは自分の「あり方」を見直すということです。
もともとは人前で話すことは得意でも好きでもありませんでしたが、
なぜかこうした仕事をするようになりました。
そして、今はそれをありがたい機会と感じるようになりました。
ご縁があれば、いろいろなところに伺いたいと思っています。
お気軽にお声かけください!
(2017年3月7日 岩田)