レジリエンスを高める

レジリエンスは、いま必要な力

毎月研修に伺っているある法人とのおつきあいもすでに丸8年になりました。
一昨年からは年間でロジカルシンキングとコミュニケーションをテーマにした研修を交互に各6回行っています。
今年度の締めくくりは18日のコミュニケーション研修。
内容は毎回変えてきましたが、今回はレジリエンスを扱うことにしました。
最近この言葉を耳にすることが増えましたが、なんとなくわかった気になっていても実際にはよく知らないという方も多いでしょう。
そもそもレジリエンスとは何を意味するのでしょうか?
語源はラテン語のresilire(跳ね返る、弾む)に由来し、もともとは外圧によって歪んだ物体が復元する力のことをいうようです。
社会や組織に対してもレジリエンスいう言葉が使われます。
心理学的レジリエンスでは、人が困難に遭遇し、強いストレスを受けた時に、柔軟に適応し、回復していく過程と結果を指します。
困難といってもストレスを感じる度合いは人それぞれ。
誰かの何気ない一言や軽い失敗でひどく落ち込む人もいれば、同じ状況を笑い飛ばせる人もいます。
それでも移り変わりのスピードが速い現代、普段明るく前向きな人も、思いがけない出来事に戸惑い、自信を喪失することもあるでしょう。
特別な出来事がなくても、不安が心を占領するときもあります。
そんな中で最も必要とされる力がレジリエンスではないでしょうか。

レジリエンスは高められる

アメリカ心理学協会のレジリエンスに対する定義では、人が逆境に適応する要因として
①世界を楽観的にとらえるか、悲観的にとらえるか
②助けてくれる人間関係に恵まれているか
③困難に立ち向かうスキルがあるか
の3つがあげられているそうです。
これを見ると、レジリエンスは心がけによって高めることができることがわかります。
自分のとらえ方が楽観的なのか、悲観的なのか、気づけたら、その都度修正することができます。
人間関係を良くするために、行動を変えることもできます。
スキルはさまざまな心理手法の中で自分にあったものを選んで実践することによって身につけることができます。
どれかひとつに取り組んだら他の2つにも変化がみられるかも。
何かひとつでも行動を変えると、波及して他のことが変わることはよくみられるからです。
ほんのちょっと何かを変えてみる、それだけでレジリエンスが高まるなら、やってみる価値はありますね。
今月の研修ではそんなことを伝えたいと思っています。

(2025年3月9日 岩田)

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