共感をもって歴史から学ぶ
日系カナダ人について知ったこと
4月は仕事も仕事以外のことも含め、やや忙しく過ごしています。
このブログも毎週日曜日に更新しようと意識していますが、先週は書けませんでした。
アクセス数を見たりすることもほとんどないので、どのぐらいの方が読んでくださっているのかわかりませんが、気にしてくださる方のために生存確認のようなつもりで、今日は短く投稿します。
さて、仕事以外のことといえば土曜日に大学に通っているということは以前書きました。
「国際理解」の授業で、昨日は第3回の授業。
日系カナダ人の方々の歴史を研究されている先生と、その当事者で日本人移住者2世の方の体験談をお聞きしました。
アメリカに日系人の強制収容キャンプがあったことは聞いたことがありますが、カナダにもそれが存在したことを知りました。
その2世の方はカナダで生まれ、幼い頃に収容キャンプの生活から船で日本に向かったそうです。
当時まだ4,5歳。
それまでは収容キャンプの中でも周囲の大人に守られ、のびのびと育ったとおっしゃっていましたが、日本にむけて出港したあと、初めての差別を体験したとおっしゃっていました。
アメリカ人の子どもに配られていた風船を自分も欲しいと訴えたら、お前にはやらないと言われたという体験です。
80年近く経ってもまだ生々しい記憶としてよみがえってくるようです。
その時のその方の気持ちに思いを馳せ、切なくなりました。
歴史というと、どうしても年号や人名、出来事を記憶するというようなイメージが伴いますが、出来事の背景には人々の生活があり、喜怒哀楽があります。
歴史から多くを学ぼうと思ったら、その時代を人々がどう生きたのかを知り、共感することが大切なのだということを思い知らされた気がします。
今、平穏に日々を過ごせることがなんとありがたいことか…。
一方で、今も世界で上記の方と同じような体験をしている人は決して少なくないでしょう。
多様性を受け入れることは、簡単ではありません。
私たちは無意識レベルで安全を守るために、異質なものを排除しようとするからです。
が、人が抱く感情は共通します。
時代や人種や文化が違っても、共感し理解し合うことは不可能でないことを信じたいものです。
(2024年4月21日 岩田)