人生をしっかりと味わう

いま私に出来るご恩返し

三人兄姉の末っ子に生まれた私は、周りの大人から可愛がられて育ち、負けん気の強い我儘な甘えっ子でした。
大きくなるにつれて、周りや相手に合わせることを少しずつ覚え、生来の弱虫・怖がりの性格も相まって、良く言えば「慎重さ」を身に付けて行きました。
今までは人にどう思われるか、どう見られるか…に重点を置くことが多かったのですが、最近は、大切だと思うことは出来るだけ躊躇せず積極的に取り組もうと、直観に従って行動するように心がけています。
先月に白内障の手術を両眼終えて、まだケアが続いてはいますが、せっかくクリアな眼に再生して頂いたので、ご恩返しに道端や公園の「ゴミ拾い」をさせていただくことにしました。
同じ時期に手術をした姉に話したら、姉も小さなトングのようなものを購入して、早速始めることに。
夫も、気になっていた…と、公園の空き缶拾いや駐車場にお借りしている神社の落ち葉掃除を始めています。
気が付くと、ゴミ袋と大きなゴミトングを持って散歩している男性や、ご夫婦で楽しそうにゴミ拾いをしている姿を時々見かけます。
「使命・ミッションに生きる」なんて大げさなことは出来ませんが、いま自分に出来ることを、コツコツとサラッとやってのける…、お陰様で清々しい気分を頂けています。
こんな小さなことを書いて、自慢げに聞こえたら申し訳ありません。
人様に褒めていただこうという思いではなく、いろんな場で自己宣言することが、私の継続する力に繋がるのでどうぞご容赦ください。

運動器具との出会い

コロナ禍の4年にわたる行動制限の影響もあって、足腰の衰えや体力の低下が著しく、薬やサプリに依存することなく、日々努力・鍛錬が必要だと痛感する毎日でした。
かと言って、今更ジムに通うのはハードルが高過ぎるし、歩く事・柔軟体操だけでは足りないし…と、ずっと何かをはじめなければと気になっていました。
何気なくテレビを見ていて、「あ、これだ」と見つけたのが「フィットネスバイク・エクササイズ小型」のサイクリングマシンでした。
飛びつきそうになったのですが、良く考えると、我が家には本格的なバイクマシンがあって、少し乗ってはいたのですがどうも長続きがしませんでした。
いろいろ探した末に最終的に選んだのが、「健康ステッパー・ナイスデイ」という足踏み機です。
私は階段の上り下りに手すりが必要で、坂道を長く歩くと息切れがしてしまいます。
足腰を鍛えて「健康寿命」を延ばすことが出来れば…と、期待が膨らんでいます。
まだ慣らしの期間で、始めて5日目ですが、これから1日10分くらいなら楽しんで続けられそうです。
最初の目標は、毎日10分間55日続けることで、付録の「東海道五十三次」を制覇すること。
江戸を出発して、京都の三条大橋を目指しての毎日10分間のステップ、ゴールを想像するだけ楽しみが湧いてきます。

「健康寿命」を延ばす

「健康寿命」を縮める要因は「運動機能不全」と言われています。
ちなみに「健康寿命」とは、介助や介護の必要なく日常生活を送れる期間のこと。つまり、自分で家事や買い物をしたり、趣味を楽しんだりできる期間です。
いくつになっても自分らしく生き生きと過ごすためには、できるだけ健康寿命を延ばすことが不可欠です。
「心身一如」(しんしんいちにょ)という言葉があります。
由来は、鎌倉時代初期の禅僧である道元が執筆した仏教の思想書、『正法眼蔵』から。
心は身体と一緒に繋がっているという教えから出た言葉で、「心身ともに充実していること」「物事に一心に集中しているさま」を表します。
どちらから鍛錬・充実させても効果はあるようですが、物の見方・捉え方・在り方を整えるのは、とても奥が深くて難解に思えます。
心の目標・目的・目指す方向を見据えて、具体的な行動を継続して行きたいなと思っています。
せっかくいただいたこの人生。
この年齢になったからこそ見える景色、境地。
しっかり味わって行ければと、贅沢な願いを抱いています。

(2023年4月16日 若杉)

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