読書会に参加して

姿勢を正して読むことに

今日は、新しい課題書『赤毛のアンに学ぶ幸福(しあわせ)になる方法』(茂木健一郎著)の読書会、第2回目でした。
先月の第1回目を欠席した私にとっては、いい意味での緊張感もあって、新鮮な気持ちで臨みました。
今まで、『コーチング・ハンドブック』を2周、『ストア派哲学入門―成功者が魅了される思考術―』、そして、『HAPPY STRESS―ストレスがあなたの脳を進化させるー』を課題図書として読み進めてきました。
今回は、題名から少し優しいイメージを受けて、ちょっと気軽な気持ちで予習し始めました。
ところが、まえがきや序章を読むと、著者の真剣な姿勢に少し圧倒されて、気持ちのギアを入れ替えて姿勢を正して読むことに。

読書会で読む喜び

『赤毛のアン』は、ご承知のように、カナダの作家L・Mモンゴメリが1908年に発表した長編小説です。
原題の『グリーン・ゲイブルズ』は、アンが住むことになるカスバ―ト家の屋号であり、直訳すると「緑の切妻屋根」という意味になります。
日本で初めて翻訳されたのは村岡花子さん。
余談ですが、2014年度上半期のNHK朝ドラでは「花子とアン」という題名で、村岡さんの生涯を原案としてフィクション化され、吉高由里子さんが主演されたのを思い出します。
これは、特に児童を対象に書かれた作品ではありませんが、長く児童文学とみなされていたようで、私は小学生のころに絵本で読んだ記憶があります。
が、残念なことに、今では概要もあまり詳しく思い出せません。
孤児院からプリンス・エドワード島にやってきた、髪の毛の赤いソバカスだらけの目の大きな、想像力に満ちた、お喋りが大好きな女の子が主人公だった…。

その『赤毛のアン』に、11歳だった茂木健一郎氏がとりこになり、大人になって科学者になり、「幸せとは何か、その秘密が隠されている。」…と、読み解かれた「幸福論」が、今回の課題図書。
私には、どこまで理解して腑に落とせるかは分かりませんが、とにかく好奇心を掻き立てられて、読書会のメンバーの皆さんと読み進めて行ければと思いました
この読書会は、青砥瑞人氏の『HAPPY STRESS』の文中で、集いたい場として書かれているように、「まず、ストレスを力に変えたい意欲がある人が集まっています。そして、どんな考えを発表しても、尊重して受け入れてくれる、心の拠りどころです。」
幾つになっても、成長と幸せを喜び、支え合い高め合う場があることは、本当に有難いことです。

言葉の概念は個人によって違う

さて、本日の読書会は、定例メンバーのお二人が欠席でしたが、『赤毛のアン』を精読された新しいメンバーが参加して下さり、和やかな中で開催されました。
対話の中で、アンは「想像力豊かな女の子」という表現を深く掘り下げて、「想像力」、「妄想」、「空想」、「イマジネーション」、「仮想世界」、「シュミレーション」、「理想」、「願望」、「夢」…と、良く似た表現が話題となり、それぞれエピソードを交えながら、意見交換がなされました。
また、小学生の頃はアンの目線で読んでいたのが、大人になってからはいつしか親の目線(アンを引き取ったマリラの目線)でアンを見ている自分に気が付いたと言われたことに、興味を魅かれました
私は、作者の意図と同時に、読者の成長がなせる変化だと思い、長編小説の醍醐味のように思います。
登場人物の中で一番人気があったのは、人付き合いが苦手でお喋りは不得手だけれど、アンの良い所をたくさん発見してくれる、アンにとっての最大の理解者になった、マシューでした。
アンの存在を通して、たいして変化のない毎日を送って来た、マシューやマリラ、島の人々の生活が一変して、自分達の中にあった若々しい気持ちを思い出して、生活や気持ちがいきいきと動き出す――素敵なストーリーが展開されて行きます。
第2章からが益々楽しみになってきます。

グッドタイミングのテレビ放映

関心はあるのですが、原本となる『赤毛のアン』の長編小説を再読するのは、ちょっと面倒だなぁと抵抗を感じていたところ、幸いなことに、明日4月3日の22時~22時48分より、BS103で、「アンという名の少女(1)」が放映されることを知りました。
「運命は自分で決める(前編)」となっているので、連続して放映されると思います。
この機会に、もう一度(私は全編を読むのは初めてだと思います)「赤毛のアン」をじっくりと鑑賞して、読書会の学びと並行したいと思っています。
再々放送なので、すでにご覧になられたかもしれませんが、ご一緒に、「アンの世界」を楽しんでいただけたら嬉しいです。

(2023年4月2日 若杉)

関連記事

アーカイブ

ページ上部へ戻る