日本の年中行事に思うこと
明けましておめでとうございます。
松の内も明けましたが、まずは新年のご挨拶を申し上げます。
今年は「壬寅」の年。そして36年に一度の「五黄の寅年」。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
大切にしたい年中行事
日本には、伝統的な年中行事があります。
一年を24等分した季節の変化を示す指標となる、「春分、夏至、秋分、冬至」などの二十四節気です。
元旦の朝、地元の氏神様へお参りして、無病息災を祈願するところから一年が始まります。
我が家は、子供や孫が2日の夕方から来訪するので、翌日の3日にお参りするのが習わしとなっています。
冬の節気の最初は「小寒」で、寒さが厳しくなり始める頃という意味があります。
今年は1月5日が「小寒」で、期間は20日の「大寒」までの5日~19日です。
現在の区分けとは違い。暦の上の冬は11月の「立冬」に始まり、12月は「冬至」(自然現象では、この日の日照時間が一番長くなります。もう20日近く過ぎているので、わずかですが、日の入りが遅くなっているのに気付きます。)。
そして、2月初めの「節分」「立春」で、春を迎えることになります。
人日の七草粥
「人日(じんじつ)」の日に行われる五節句の行事の一つの「人日の節句」の朝に食べられている日本の行事食に、「七草粥」があります。
すっかり浸透していて、スーパーなどの店頭には、1月7日を目指して「七草」がたくさん並びます。
ところで勉強不足の私は、「人日」という言葉を初めて聞きました。
文字通り「人の日」という意味だそうで、中国の前漢時代から由来しており、唐の時代にこの日に「七種類の若葉を入れた汁物を食べて無病息災を祝うようになった」とか。
加えて、官吏昇進を1月7日に決めたことから、その日の朝に七種の汁物を食べ出世を願ったと言います。
この風習が奈良時代に日本へ伝わると、その年の初めに若葉を摘んで食べ、生命力をいただく「若葉摘み」という風習や、七種類の穀物でお粥を作る「七種粥」の風習と結びつき、「七草粥」に変化したと言うことです。
7日と言えば「松の内(一般的には1月1~7日)」の最後の日にあたります。
七草粥が定着した背景には、お正月のご馳走に疲れた胃腸をいたわり、青葉の不足しがちな冬場の栄養補給をするという効用もあるようです。
我が家は、夕食を「七草粥」を主食にして、私の献立・料理を楽にするという意味合いもあって、この行事は有難く重宝しています。
春の七草を覚える方法として、「5・7・5・7・7」のリズムで、
「せり・なずな /ごぎょう・はこべら /ほとけのざ /すずな・すずしろ /春の七草」
と口ずさむととても覚えやすいです。
ちなみに「なずな」は別名「ぺんぺん草」、「すずな」は「蕪(かぶ)」、「すずしろ」は「大根」のことです。
年の初めに当たり、「日本の年中行事」をテーマに書き綴ってみましたが、「祖先を思い、自然に目を向け祈るような心で、感謝と祈願をする、伝統であり継承されてきた行事」。
改めて、四季折々の美しい風習や、日本人の心、目に見えないものに感謝や祈願をすることの大切さに深く触れることが出来ました。
今日は何の日。トンチの日
余談ではありますが、毎年、年の瀬に楽しみに購入していたカレンダー、お馴染みの商店街の特設売り場が、正規の店舗になって閉鎖されてしまったので、取り敢えず今年は、100均の簡素なカレンダーが至る所に飾ってあり、何とも寂しい限りです。
そろそろネットで、美しい風景の写真付きカレンダーを購入しようと思っていますが、いろいろと検索していましたら、「今日は何の日」と、1年365日の歴史上これまでに起きた出来事、記念日や著名人の誕生日など、雑学も含めて記載されているものがありましたが、何とそのカレンダーはすでに完売。
私の欲しいものではありませんでしたが、好奇心やユーモアのある人がたくさんいらっしゃるのだなと何だか嬉しくなりました。
ちなみに、今日は、1月9日。1と9の語呂合わせで、「いっきゅう」。
テレビアニメで有名になった、一休宗純膳師にちなんで、「トンチの日」だそうです。
皆様も、「ユーモアとアイデア」を生かして、楽しい一日を過ごされたなら、幸いです。
(2022年1月9日 若杉)