焦点を意識的に変える

焦点が気分を左右する

今日は午前中、三田村コーチとのコラボセミナー、午後は対面での読書会でした。
コラボセミナーの方は私がメインで話す日でしたが、終わってホッとする間もなく、電車に乗って会場に向かいました。
直観力を使うためのセミナーから、『ストア派哲学入門』の読書会と、内容は違うものでしたが、根本的にはどこかでつながっている気もしますし、何より焦点が変わると気持ちが切り替わります。

焦点といえば、最近よく焦点の使い方の大切さを痛感します。
私たちの気分は焦点を当てているものに左右されるからです。
焦点を当てているものの代表は今目の前に存在しているもの。
人でもモノでも、良くも悪くも関心をもって見ているものには焦点が当たっています。
また、浮かんできた思考やアイデアなども焦点になります。
それまで全く違ったことを考えていたとしても、ふと「ところでアレはどうなったっけ?」と思ったとたんに、焦点が移ります。
気になることならしばらく「アレ」について考えることになるでしょう。

焦点は無意識に移り変わるもの

通常私たちは気づかないうちに次から次へと焦点を移動させています。
決して自ら移動させようとしているわけではなく、ただ移るに任せているというのが現状ですが。
「今度友人と行くレストランはどこがいいかな?」と考えたら、焦点はレストランの候補に向かい、検索を始めたりします。
が、その画面の広告に、何度か訪問した通販サイトの気になる商品が出てくると、そちらの方が気になり、焦点が移動してしまいます。
こんなことが頻繁に起こる日常では、主体的に焦点を使うなどということは難しいことです。
今自分が何に関心を寄せ、何を考えているのかにすら、ほとんど無意識になっているからです。
その結果、焦点によっては悲観的な気分になるなど、望んでいないネガティブな感情に浸る羽目になることもありますね。

意識的に焦点を使うことで得られるもの

意識的になるとは、簡単に言えば、何が起こっているのかに気づくこと、そしてどのように行動するかを選択することだと思います。
まずは今自分が焦点を当てているものに気づく。
マインドフルネスにも通じますが、今何をしているのか、何に心が動いているのかに気づくことがすべての始まりです。
そうすると、自分の心をネガティブな方向に向かわせる焦点に気づくことができます。
ネガティブが悪いというわけではありませんが、必要もないのにネガティブなフィルターを無意識に作動させ、エネルギーを消耗させるのは避けてもいいことですね。
違うものに焦点を向ければ自ずと気持ちが切り替わるものです。
例えば私は戦争のニュースに接すると、暗澹たる気持ちになります。
そこから焦点を動かせずにいると、さらに気持ちが落ち込み、なにもできない自分に無力感を抱きます。
ただ私が無力感を感じたとしても、起こっていることは変わりません。
一方で、自分にもできることは何かを探すような焦点、今現在の自分の仕事をしっかり行うための焦点などに切り替えることもできます。
新しい焦点には新しい気持ちがついてくるでしょう。
自分の気分を変えるのも選択した焦点次第ということです。
そんなわけで最近、焦点の使い方を工夫しているところです。

(2022年6月19日 岩田)

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