片づけは人生の振り返り

一日5分の片づけワーク

2日前の嵐や春雷がウソのように、今日は穏やかな陽射しに包まれています。
甘い香りを漂わせていた「沈丁花」もピークを過ぎて、ベランダから階下に見える、桜の小枝の先でつぼみの準備が始まっています。
春の訪れを知らせる3月始めの沈丁花、秋の訪れに先駆けて咲く9月下旬のキンモクセイ…と、四季の変化を五感で感じ取れる土地に居ることを幸せに思います。
良い習慣を生活に取り入れようと始めた片づけも、1カ月で居間とダイニングルームを終え、難関に感じていたマイルームも粗方整理がつきました。
とは言え、まだ第一弾でこの先第二弾・第三弾が必要なことは言うまでもありません。
もう使うことは無いと分かっているセミナーや講演資料・書籍などのうち、幾つかは思い入れが強くて、完全決着にはもうしばらく日時が必要です。
サッパリと整理できるまで、もう少しの間私の身辺を温かく彩ってもらうことにします。
それにしても、スチールケースの奥や引き出しの隅からは、まるでリスが大切なクルミの隠し場所を忘れてしまったかのように、その存在に自分でも驚くようなものが出てきます。
「片づいていない状態は、今の自分の脳の状態」と、友人が受けたセミナーでの言葉を伝え聞いて、なるほどと頷けます。

いつのまにかの断捨離

そもそも「断捨離」とは、沖正弘氏が提唱したヨーガの思想で、不要な物を減らして生活に調和をもたらそうとの考え方から広まりました。
すなわち、モノへの執着を捨て、不要なモノを減らすことにより、生活の向上、心の平穏、運気の向上などを得ようとする考え方のことです。
私が「片づけ」を意識してテーマにしていたのは、「断捨離」だったのかもしれません。
整理した本の中で、『幸せを育む、素敵な人間関係』という小冊子(臨床心理士・柿谷寿美江氏著)を見つけました。
アメリカの精神科医ウイリアム・グラッサー博士が提唱する、「選択理論」を詳しく解説して広めるための本です。
そこでは、「7つの致命的習慣」が書かれています。
1.批判する
2.責める
3.文句を言う
4.ガミガミ言う
5.脅す
6.罰する
7.褒美で釣る
――私たちは、つい自分の願望を相手に押し付けようとしがちです。
そして、自分の思い通りにならないと、このような7つの致命的習慣を使って相手を変えようとすると言うのです。

そこで、次のような行動を選択することで、人間関係を回復するコミュニケーションを取ろうと提唱しています。
「7つの身に付けたい習慣」
1.傾聴する
2.受け入れる
3.励ます
4.支援する
5.信頼する
6.尊敬する
7.違いを交渉する

願っていることが実現したとしても、その人が「私は幸せだ」という考え方を選択しない限り、決して幸せにはなれません。
私たちは、つい、相手のせいにしたり、環境や過去のせいにして言い訳をしたくなります。
でも、言い訳をしている間は何も変化は望めないし、他人や環境、過去がどうであれ、自分の行動は自分が選択できると考えると希望が持てると言うのです。
「幸せだと考えるのに、状況が整うのを待つ必要はありません。私たちは、『幸せと思える事にたくさん囲まれている』と気づきさえすればいいのです。」

――まさしく「足るを知る」心境です。
「自分自身が幸せで喜びにあふれた人になることが、自分の身近な人たちにとって最善で最大の貢献となる。」
――こんな考え方が世の中に浸透すると、良いなぁと思います。

私のワークテーマは「終活」

さて、忘れていけないのは、私のテーマは片づけだけでなく、「終活」のまとめでした。
本来、終活は終末活動のことで、人生の終末を迎えるにあたり、延命治療や介護、葬儀、相続などについての希望をまとめ、準備を整えることを言います。
大抵はエンディングノートを作ったり、遺言信託をしたりするようですが、私はそのような大それたことは意図していませんし、必要性も感じていません。
あくまでも、娘に伝え残すべき最低限のことを書き記したいと思っているだけです。
来週の読書会で報告発表することを思いながら、何とか整えていくつもりです。
そして、来月からは「思考習慣」内的習慣化の分野に向かって、次のステップを踏み出して行けたらと思っています。
片づけをしながら、しみじみと過ぎ越し人生を振り返り、これからを見つめる機会を有難くいただいています。

(2021年3月14日 若杉)

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