左脳と右脳を使う―その2
「セルフ・チームビルディングとは?」
本日は、三田村薫コーチとのコラボ・セミナーのプレ・セミナー第2回目でした。
今回のメイン講師は私、岩田でした。
1月30日のブログでもご紹介しましたが、セルフ・チームビルディングをテーマにしたのは、組織のチームビルディングと同様に、自分の内側のチームを改善していこうという意図です。
実は私たちの中にはさまざま自分がいます。
お気に入りの自分もいれば、嫌いな自分もいます。
私の場合なら「前向きで行動的な自分」もいる一方で、「ものごとをクリティカルに見ようとする自分」がいます。
後者は、私が人と話そうとしている時に、これを言ったら相手はどう思うかと予測させたり、もしかしたら自分が的外れのことを言おうとしているのではないかという不安を与える存在です。
過去の自分をふり返ると、「クリティカルな自分」によって、人とのコミュニケーションに消極的になっていたことが見えてきます。
自由に言いたいことを表現するためには確かにこの自分は邪魔だったかもしれません。
が、一方でクリティカルな自分は、自由に表現することで起こりうる失敗を未然に防いでくれたり、広い視点からどうふるまったらいいかを教えてくれたりするのです。
両方を同時に見たら、どちらも役に立つ存在だということがわかります。
どちらもあっていいし、むしろどちらもないと困るのです。
自分の一部を否定することがなくなると、感覚的にもホッとするものがあります。
「クリティカルな自分」も認められて喜んでいるのかもしれません。
「共感」は理解から始まる
最近読む本に「共感」という言葉がよく含まれています。
多分私が「共感」に焦点を当てているために、自然にそういう本に目がいった結果です。
ところで私たちはどんな時に共感するんでしょうか?
答えのひとつとして、一歩理解が進んだ時というのがあると思います。
その人の事情や感情への理解です。
普通は苦手な人に対して私たちは理解しようという姿勢になりにくいですね。
ただ、何かのきっかけでその糸口がつかめることがあります。
これについて私の体験を書いてみます。
その方は責任ある立場の方でしたが、意思決定の仕方に優柔不断さが表れていて、どうして今の立場にいるのだろうなどと失礼なことを、私は考えていました。
ある時、その方が他の方に言葉かけをされている姿を目にした時、印象がずいぶん変わりました。
優しい言葉で励ましていらっしゃる姿に、職業意識を超えた人としての温かさを感じたからです。
同時に自分がいかに偏った印象でその方を見ていたことかと恥ずかしくなりました。
その方の日ごろの態度には優しさが含まれていたのだと知り、優柔不断にみえた個性を違う側面で理解することができた気がしました。
思い込んでいることも、ちょっとしたきっかけがあると変わります。
同じように自分の中の嫌いな自分も、自らきっかけを作って理解しようと努めてみれば、共感できるところもあるはずなのです。
セルフ・チームビルディングとは、さまざまな「自分」を理解し、チームとしての関係性を良くしていくことで、外側の人間関係などにも良い影響をもたらすものです。
また、自分の内側のチームの葛藤が少なくなればなるほど、直観力を使えるようになります。
そうしたことを、左脳的なアプロ―チと右脳的なアプローチを用いながら目指していこうというのが新しいコラボ・セミナーです。
もしよろしければ以下のリンクから概要をご覧ください。
(2022年2月13日 岩田)