2020年東京オリンピック閉幕
残暑お見舞い申し上げます
夏真っ盛りの今日。日本に接近する恐れのある台風9号、10号の影響もあって、日本列島は湿った空気が流れ込んで、一層蒸し暑くなっています。
熱中症で搬送される人も増え、コロナ感染者の激増と合わせて、ニュースを見るたびに暗澹たる思いに襲われます。
そんな中ですが、昨日は「立秋」。
暦の上では、秋の始まりとされる日です。
暑さ厳しい只中ですが、この日を境に、「暑中」から「残暑」へと変わります。
このスタッフブログを担当させていただくようになってから、出来るだけ正確な情報をお伝えし、また何かの参考になっていただければ…と、ネットで検索することが多くなりました。
早速、「立秋」を検索。
それによると、紀元前の中国で、『二十四節季』という暦が生まれました。
1年を4つの季節に分け、さらに各々の季節を6つに分割。1つ1つが約15日間の期間を持っています。
「冬至、夏至、春分、秋分」を基準として、それらの中間点が、「立春、立夏、立秋、立冬」という四季の始まりとされています。
暑さのピークだからこそ、これからはいよいよ秋に向かっていくだけ…という希望の意味合いが込められています。
「立秋」が過ぎれば、そろそろ「お盆」。秋らしい雲が浮かび、夜になると秋の虫が鳴き始めて、季節の移り変わりが感じられてくることでしょう。
興味深い蝉の鳴き声
すっかり早起きが習慣になった私は、毎朝起床後、階下の桜の木からの蝉しぐれを浴びていますが、その中にもいろいろと変化が見られて面白いです。
以前にご紹介した、『食えなんだら 食うな』の著者、関大徹老師が一人前の雲水になるための、入門儀式の折のことが書かれている段を思い出しました。
一週間たった一人で、トイレ以外に立つことも許されず、食事以外、ただただ座禅三昧の生活を送っていらっしゃった時のこと。
「騒然と啼く蝉に、一定の気息を認めて、大自然の気息と無心に一つに溶け合った。蝉は師であり、仏であり、私自身が蝉になった」――との文章に、何故か身震いしました。
私の耳に届いているのは、「ミーン、ミーン…」「ジー、ジー…」の大合唱ですが、2週間ほど前に、「カナ、カナ…」という一匹のヒグラシが。また4日前には、「ツクツクボーシ…」という鳴き声が聞こえました。
一般的には、ヒグラシはお盆のころの早朝や夕暮れ時に、もの悲しく寂しげに鳴くもの。
ちなみに、ヒグラシは秋の季語です。
一方ツクツクボーシは、8月下旬から9月初めに、夏の終わりを「つくづく惜しい…」と鳴くものだと認識していたので、何だか違和感があって、軽い驚きを感じました。
どちらもその日だけでした。
先駆けてリーダーが視察にやってきたのか…、それともあわてん坊が飛び出してきたのか…、考えただけで、朝からふっと笑みがこぼれました。
私にとって、蝉しぐれは活力の源であり、語らいの友のようです。
「立秋」のころを表す言葉に、「涼風至」(すずかぜいたる)というものがあります。
何だか宝塚歌劇の方の芸名のようですが、まだ残暑は厳しいながらも、ちょっとした瞬間に秋を感じさせる風が吹き、季節の移ろいを感じさせる…というものです。
暑さのピークは過ぎた…と言い聞かせて、もうひと踏ん張り!
東京オリンピック閉会式
7月23日に開幕した東京オリンピックも17日間の熱戦を終えて、今夜8時から閉会式を迎えます。
連日録画を駆使しながら、大好きなスポーツ観戦を堪能しました。
ソフトボールも野球も、自国開催なので今回特別に競技種目に入り、わずか6チームの参加でしたが、優勝のプレッシャーを背負いながら、見事金メダル。全試合を観戦しました。
柔道、体操男子、レスリング、ボクシング…は熱心に観て、あとは、日本人選手の一日の活躍をまとめてチェック。このオリンピックで新たに5つの競技、計34種目が追加されました。
孫がボルダリングを始めているので、「スポーツクライミング」には関心があり、もう一つ興味深かったのが、「スケートボード」。
10代の選手たちが、「ストリート」「パーク」という種目を、ものすごいスピードとテクニックで競い合う。
金メダル3個、銀1個、銅1個という結果にも驚嘆しました。
スケートボードの代表チームの早川コーチが、「日本では困った子供がする遊びとみなされている。」と嘆かれていますが、オリンピック種目として入ったことで、今後日本でもスポーツとして施設と指導者が整って、若者が活躍する場を広げていって欲しいなと思いました。
また、7つの競技であらたに男女混合種目が増えたことも、新しい時代への進化の象徴のように感じました。
勝っても負けても、一人一人にストーリーがあって、そのいずれにも感動話があります。
男子400Mリレーの決勝でバトンが渡せなかった瞬間の4人のメンバー、また絶対王者といわれていたスケートボードの最終競技で、まさかの失敗をした15歳の女子選手。
いろいろな場面が浮かんできます。
選手の皆さんのインタビューでは、いずれも今回のオリンピックを開催して下さった関係者の皆さん、支えてくださったボランティアの方々への感謝の言葉が添えられていました。
「選手の皆さんこそ、参加してくださって、たくさんの感動を有難う!」
今回のメダルは、トップ「アメリカ」、2位「中国」に次いで、日本は第3位。
金メダル27個、銀メダル14個、銅メダル17個。計58個。堂々たる成績でした。
これから、午後8時から始まる閉会式をゆっくり観ながら、私も総括したいと思います。
(2021年8月8日 若杉)