誰かを幸せにする生き方
第2波に備えての検証会議
6月12日に、大阪府で吉村洋文知事が「新型コロナ対応を検証する専門家会議」を開催されました。
目的は、大阪府が先駆けて、第2波に備えた今後の戦略や方針を打ち出すためです。
テーマとしては、①感染収束の原因は何か?②何がピークアウトしたのか?――が提示されて、外出自粛や休業要請などの効果が検証されました。
招集された専門家からは、クラスターの追跡調査は効果的だったけれど、過度の休業要請は果たして必要だったのか…など、忌憚のない意見が交わされました。
会議終了後、吉村知事は「検証された内容を吟味して、今後、社会経済に与えるダメージの最小化と、感染症対策の最大化を追求していく」とコメントされました。
このニュースを見ながら、新型コロナ感染が報道され始めたときの私は、マスコミの情報に踊らされて、この先ずーっと感染が拡大し続けるような恐怖に煽られていたことを思い出します。
この状況をどう考えたらいいのか。どうとらえて、何をすればいいのか。――と、苦悶していました。
緊急事態宣言が解除されて、飛沫が感染原因となるので、マスク、手洗い、消毒、三密を避けて行動すれば、無暗に怖がる必要はないことを学びました。
マスクの効果としては、ウイルスを遮断できるかどうかは分かりませんが、何かを触った自分の手で、顔や口の周りを触らないという意味では、大いに効果があります。
電車やバスに乗ること、美容院に行くこと、外で人に会うこと…を、極端に避けてきましたが、
6月になって、少しずつ仕事も含めて外に出る機会が出てきました。
思いつくリスクは避けるとして、情報や風評に振り回されずに、これからは自分で選択して行動を決めて行こうと思います。
オンラインでの顔出しに拒否反応
この期間、ラインやスカイプ、ズームでのオンライン対話が増える中で、新たな課題に直面することにもなりました。
今までは音声だけの会話だったので、無難にこなしていたのですが、ズームの顔出しで…ということになり、一挙に激しい拒否反応に襲われました。
そう言えば、最近、写真を撮ることにもかなり抵抗があります。
家族一同の記念写真とか、旅行での記念写真には最小限参加しますが、あまり積極的ではありません。
「この抵抗感をセッションのテーマにしては…?」と提案をもらったこともあり、躊躇しながらも自分でも一度掘り下げてみたくなり、先日、信頼できる人とのセッションで、テーマに取り上げてみることにしました。
ガイドの方もこのテーマに共感されるというので、一緒にじっくりと深く掘り下げていきました。
人に見られたくないのかと言うと、人はずーっと「私」を認識してくださっているので、今更どうすることもできません。
見られたくないという抵抗感ではなく、私が自分で見たくない…という嫌悪感です。
声の方も、スカイプで会議が録音されて、内容を記録するために音声を再生した時、自分の頭に響いて認識している声と違っていて、粘っこい鼻にかかる低音で、時折早口で…と、聴いていてこれもかなりの抵抗がありました。
が、こちらは、少しゆっくり・はっきりと簡潔な言葉を意識することで、伝わりやすく話そうと努力の方向に繋げることができました。
さて、顔出しの方ですが、私には、何となくセッションのストーリーが浮かんでいて、内面の奥底にコンプレックスや自信の無さが根強く潜んでいて、表面の容姿を受け入れ難く拒否しているのでは…と思っていました。
それを自分で認めて、受け入れていく必要がある…と。
セッションが進むにつれて、私の中にある無数のパーソナリティにふと思いが至りました。
温かい、優しい、世話好き、真面目、慎重…と、私の好きなパーソナリティ群。
同時に、冷たい、自分勝手、怠惰、短気、怖がり、不愛想、妬み、傲慢…と、見たくない多数の人格の存在。
両方の存在を認めた時に、「すべては陰と陽、裏と表、光と影。」両方兼ね備わって当たり前なんだと改めて腑に落とすことができました。
私は、一方の利点だけを認識して、負の弱点を無きものとして、見ることを拒んでいたのです。ズームや写真で見る顔は、自分には影が強調されて見えて、耐えられなかったのです。
人には見えない、自分の表情の奥に潜むいろんな負のパーソナリティ、感情、思惑…が瞬時に見て取れて苦しかったことに気づきました。
その嫌悪感に捉われて、会話や他の人に集中できずに苦しんでいたのです。
「すべてが私だったのに」。
「楽観力を養う」
日頃の自分の生き方が自分を創ります。
表情、雰囲気、イメージ、風格…その時だけ、その場だけをいくら取り繕っても、メッキはすぐに剥がれます。
NHKの朝ドラ「エール」で、主人公の父、三郎さんが亡くなる前に子供たちに語った言葉、「お前たちのお蔭で、幸せな人生だった」と感謝するシーンは、多くの感動を呼びました。
誰かによって幸せを感じられる人生。誰かを幸せにする生き方。
ある人が、「人を幸せにするカウンセリング・セッション」をするためには、「カウンセラー自身が幸せな日常・人生」でないと、人に変化をもたらすことは出来ないと言われました。
本当に、「日常生活を誠実に生きる」ことが大切だと、また思わされます。
突然起こる試練や苦難も、大きな意味で自分を育てる糧だと受け取ることのできる「楽観力」を養うことが出来れば…と思います。
こんなことに気づけた私は、本当に幸せ者ですね。
(2020年6月14日 若杉)