ローマは一日にして成らず

「虎の威を借る狐」に反省

私は、心理テストをすると、「慎重派」とか「内省型」とかの結果がよくでますが、実生活の中での自己判断によると、「長期的視野」に立つことは苦手で、すぐに結果を求める「短期的視野」に立ちがちです。
コツコツと目標に向かって忍耐強くやり遂げる――ということは、もちろん大切なことだと思いますし、理想的にはそうありたいと強く願っています。
が、妊娠中毒から脳梗塞を体験して以来、特に「健康面」に関しては、即刻効果が現れることを求めてしまい、良いという宣伝や情報には深く吟味もせずに、すぐに飛びついてしまいます。
振り返れば、今までにどれだけのサプリや食品を試して来たことでしょうか。
勿論かなり効果があったものも、その時々で必要だった事柄もたくさんあるので、すべてを否定的に思っているわけではありません。

発明王エジソンの名言

ここで、ふとエジソンの格好いい言葉が浮かびました。
エジソンが電球を発明するに際して、フィラメントの素材を選んで、様々な実験を繰り返している時に、
「私は今までいろいろと失敗をしてきたのではない。どの素材が使えないかを精査してきたのだ」
というような意味の言葉を残されていますが、最後までやり通して成功されたエジソンだからこそ、この言葉は偉大な意味を持っています。
人類の未来のために、文明の発展のために…という偉大な目的の信念があったればこその名言です。
片や、自分の健康を回復するために…という私の目的は、エゴから出発して、しかも、最善の努力をするわけでもなく、簡単に最良の結果だけを得たいというのは、やっぱり虫が良すぎるというものだと思います。
健康を回復して、「社会や周りの人達に御恩返しをしたい。」「お役に立てる人生を歩みたい」という思いもウソではありませんが…。

「虎の威を借る狐」のことわざ

私の欠点の一つに、「思い込む」という性質があります。
本で読んだこと、テレビで見たこと、セミナーなどで学んだこと…など、知識や知恵など、いいと思ったことはすぐに感激・感動して舞い上がってしまいます。
私は最近、自分のその状態を言い表すことわざを見つけました。

それは、「虎の威を借りる狐」です。
このことわざの意味は、他の人の権力を後ろ盾にして威張る小人物。
『戦国策』にある寓話で、
「虎が狐をとらえて食べようとしたところ、狐が、『自分は天帝の使いだから、食べると帝に背くことになる。その証拠に、自分の後について来てご覧なさい。』と言う。一緒に行くと、百獣が皆恐れて逃げた。虎は、狐の後ろにいる自分を恐れて獣たちが逃げているのを知らず、愚かにも狐の言葉通りだと思った」というお話。
つまり、力の無い者が、強い者の権威を頼みにして、威張る事のたとえ。

私は決して、威張りたいから虎の威を借りようとした訳ではありませんが、自分が探求したわけでもなく、努力して実証した訳でもないのに、良いことだから伝えよう・知らせたいという思いや行為が、どれだけ相手に必要でお役に立てるのかを深く考慮していないことに、反省の思いが湧いて、このことわざが心痛く刺さりました。
でも、やっぱり自分が体験したり取得したことで、誰かの何かのお役に立つことがあるなら、お節介すぎて迷惑を掛けないことをしっかりと心掛けて、施術の力も磨きながら、関わらせていただきたいと思いました。

「ローマは一日にして成らず」

立派なことやものは、長年の積み重ねがあって、初めて完成するという例えですが、
かつて繁栄していたローマ帝国も、700年もの年月を経て完成した。
つまり、大事業は決して短期間ではできないということですね。
同じ意味に、「千里の道も一歩から」「ちりも積もれば山となる」。
これらのことわざにエネルギーをいただいて、自分磨きを諦めずに続けていきたいものです。

最後に、皆様にお知らせを申し上げます

「株式会社神戸市民大学講座」は、2013年5月8日の創業以来、皆様に多大なご支援とご厚情を賜って参りましたが、今年度末(12月末日)をもちまして、業務を終了する運びとなりました。
長きにわたる皆様のご厚誼に心から感謝申し上げます。
尚、スタッフ・ブログは、12月まで引き続きお届けする所存でございますが、まずは、このブログをもちましてお礼と廃業のご報告を申し上げます。

(2023年10月29日 若杉)

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