日々無理なく実践したいこと

緊急事態宣言の解除

10月1日に、日本全国1都1道2府23県で、緊急事態宣言もまん延防止等重点措置も、すべてが解除されました。
思えば第5波が到来して、8月20日前後では2万人以上の新規感染者数が報告されていましたが、この一気の減少状況には、オリンピックやパラリンピックの世界的イベントの終了や、ワクチンの接種など、様々な要因が挙げられるでしょう。
勿論、これからもマスクの着用や消毒・3密を避けるなどの感染抑止対策は、余儀なく求められますが、何だかホッとする思いも否めません。
WITHコロナのこの期間に人類が、世界が、そして自分たちが学んだことを、以前の生活を懐かしんだり戻ろうとするのではなく、新しい世界観で生きて行くことが願われます。
この変動は、正しく、天から願われた大変革。
感謝して受け止めて、これからの時代をイメージしながら前向きに生きて行きたいものです。

待ち望まれる真のリーダーの出現

先人の教え、先駆者の道のりを学び続けること、潮流を観察し、日本でも首相が代わった今こそ、真のリーダーの出現が強く望まれます。
自分自身に目を向けてみると、自分を含め家族や関わる人達との中では、リーダー(自分の意識を王様と比喩すると、身体感覚、感情、思考という部下達に対して)としての役割を果たすべく、どう生きたいのかまずは明確にすること。
その上で、リーダーを理解し支える、「最高のフォロワー」を目指したいと思っています。
一人一人が責任を持って、今より一段とモラルに於いても、新しい日常に向かってレベルアップしていければいいなと願っています。

千日回峰行満行者に学ぶ

今受講しているセミナーの中で、千日回峰行を成就された方のお話が例題に出されました。
以前に、ご本を読んだことを思い出し、紐解いてみました。
千日回峰行とは、滋賀県と京都府にまたがる、標高848mの比叡山山内で行われる、天台宗の回峰行の一つ。
1日48キロメートルの山道を、1000日間(実際は975日間)歩き続けるという過酷な修行。
残りの25日は、「一生かけて修行しなさい」という意味があるとのこと。
満行者は、「北峯大先達大行満大阿闍梨(大阿闍梨)」と呼ばれます。
これは、「悟りを得るためではなく、悟りに近づくためにやらせてもらっている」ことを理解するための行と言われます。
毎年5月3日から9月3日までの4か月間、9年間にわたって1日16時間、何があっても決して休むことは許されない。正しく命がけの、この世で最も厳しい荒行と言われています。
その満行者のお一人、慈眼寺住職の塩沼亮潤大阿闍梨の書かれたご本でした。
私が感銘を受けたのは、講演で語られたという、「歩行禅」のこと。
誰もが千日回峰行の修行をすることは叶わないので、提唱された「歩行禅」。
本来は毎日1.5キロメートルを往復する道のりを、一般人にも実践できるようにと、毎日のルーティンにするなら、行きと帰り、各々5分ほどで十分と。
行きは、人生の中で懺悔をしなければならないことを、思いつくだけ思い出して、心の中で、
『ごめんなさい』と唱えながら歩く。
帰りは、人生の中で感謝すべきことをできるだけたくさん思い浮かべ、心の中で、『ありがとう』と唱えながら歩く。
歩いているときは、絶対に人としゃべらない。姿勢や呼吸を一定に保つために、ダラダラ歩かないでリズミカルにやや早めに歩くという、最低のルールは守ること。
ウォーキングから戻ってきたら、5~10分座禅を組む。
これだと一般の私達でも、日々の習慣として無理なく取り入れられるような内容だと、有難く思いました。

感謝と反省と敬意

ご講演の中で、この荒行を通して気づかれたことが挙げられていてこちらも心に残りました。
日常にある、当たり前の言葉であったり、マナーであったり、人としての礼儀です。
言葉にすれば、『ありがとうございます』『すみません』『はい』という、人と人をつなぐコミュニケーションのこれらの言葉に、重要な意義があると気付かれたと言われます。
更に、「幼い頃、母や祖母から教えられたこと」。それは、「徹底して、好き嫌いを無くすこと」と話されていました。
塩沼大阿闍梨は、折しも丁度、セミナーで教えていただいていることの実践者・達成者であったのです。
だからこそ、言葉に力があり、魂に響くのだと実感しました。
自分に甘い私は、「出来るだけ、好き嫌いを無くす努力をする」ということと、「歩行禅」を今後の目標に加えて行こうと決意しました。

(2021年10月3日 若杉)

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