質問の言葉を選ぶ
意識は同時に2つ以上のことをとらえるのが苦手
頭の中をのぞくことができたら、きっと面白いでしょうね。
私たちは始終何かを考えています。
あれこれ自問自答したり、一生懸命何かを考えている時でも、ちょっとしたきっかけで全く別のことに目が向きます。
まあ、ずっとウォッチングしたら、面白いどころか疲れてしまうかもしれませんが…。
10年近く前、NLP(神経言語プログラミング)を学んだ時、最初に印象に残ったことは、「意識は2つ以上のことをとらえるのが難しい」「外の世界を見るときも焦点を当てていることしか見えない」ということでした。
確かに、興味のあることには自然と目が行きます。
一方で、一緒にいた人から「あれ、あったよね」と言われても全く覚えていないこともあります。
焦点を当てたことしか見ていない証拠ですね。
答えにくい質問という課題
さて今、週一度の授業で毎週課題を出しています。
毎回誰かにコーチングをしてくるということに加え、もうひとつテーマに合った課題を出しています。
今回は「目的に合わせた質問」というテーマで、「簡単に答えられない質問をひとつ考え、5日間それを目につくところに貼るなどして、気づいたことを書いてください」というちょっと変わった課題です。
提出された質問には「将来何をしたいのか?」というようなものもありました。
本当は5日間ではなく、もっと長く時間を取りたいような質問です。
それでも頭の中で自問自答するよりは、目で見て焦点を当てるのは短期間であってもインパクトがあります。
自分にとって大事な質問であるほど、その質問と長く付き合って欲しいなと思いました。
同じような意味でも文によって答えの出方が変わる
さて、今この文章を書いていますが、書く前に私も自問しました。
「何を書いたらいいのだろう?」
この質問、かなり漠然としていますね。
さらに掘り下げると、なんか正しいこと、いいことを書かなければならないという無意識の声も反映しているような気がします。
で、質問を変えることにしました。
「私が書きたいことは何か?」
うーん、そもそも本当に書きたいのか?(正直言って、ちょっと書きたくない気分も…)
次は、「今、私が書けることは何か?」
今日はこれの方が良さそうでした。
それから買い物がてら、外の空気を吸いに行きました。
歩きながら真剣に質問のことを考えていたわけではありませんが、1時間ほどして帰宅した時には、ぼんやりと自然に言葉にできることを書いたらいいのかなぁという気持ちになっていました。
意識の焦点を活用するには、質問の言葉も選んでみるのもいいかもしれません。
(2018年5月20日 岩田)