ストレスと上手につき合う
ゆったり過ごす「スポーツ観戦の日」
明日10日は「スポーツの日」。
日本の祝日では初めての、英語由来のカタカナ表示の日です。
この名称になったのは2020年。1966年に「体育の日」という名称で制定されて、1999年までは10月10日に決まっていましたが、2000年から10月の第2月曜日に決定されて3連休となりました。今年はちょうど10月10日ですが…。
この日は毎年「出雲全日本大学選抜駅伝」が開催されます。
豆知識としては、「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う」という趣旨の祝日だそうです。
今年はこの時期、9月23日~10月15日の期間、オランダで「バレーボール女子世界選手権2022」が開催されて、日本戦はテレビ中継がなされています。
世界24ヵ国が参加する中、世界ランキング第7位の日本は、眞鍋政義監督のもと、世界第2位のブラジルを撃破して第1次ラウンドを通過し、第2リーグに駒を進めました。10日の0時05分からテレビ中継がなされるオランダ戦に勝利して、最終ラウンドに進むことを期待しています。
小6と小3の孫娘が小学校のバレーチームに所属していて、朝練や自主練をしたり土日はほとんどチームの練習に明け暮れているので、つい私も熱が入ります。
また10月6日~13日ウズベキスタンのタシケントでは、「2022世界柔道選手権」が開催されて、日本からは23名の代表選手が参加しています。
既に60㎏級男子で高藤直寿選手、48㎏級女子の角田夏実選手、66㎏級男子では阿部一二三選手、更には52㎏級女子の部で妹の阿部詩選手が優勝を決めています。
長々と書き連ねて失礼しましたが、スポーツ観戦大好きの私は、すべて録画していて、明日の「スポーツの日」にゆっくりと楽しみたいと思っています。
休めのアラーム「疲労感」を受け取る
前置きはこれぐらいにして、今日の本題に入ります。
10月4日にテレビ放映された「ヒューマニエンス『疲労』の捉えにくい生体アラーム」。ご覧になられた方もいらっしゃるかとは思いますが、とても興味深かったのでここで取り上げてみたいと思います。
この番組は毎回見ている訳ではないのですが、先回ご紹介しましたように、対面で実施している「読書会」のテキストが、今月から「ストレス」に関する本となり、予備知識や予習に繋がりそうな気がして興味が湧きました。
まず、「疲労」と「疲労感」は別物だという事に、なるほど…と。
「疲労」とは、「過度の肉体や精神的活動によって心身のパフォーマンスが低下した状態」で、痛みや発熱と並んで、緊張や異常を知らせる三大生体アラームの一つ。
そして、細胞レベルに起きている、たんぱく質の低下や遺伝子に段々傷つくとかの変化を認識する感覚を「疲労感」と呼ぶということです。
つまり、身体が回復するための時間を稼ぐために脳が感じる「休め」というサインが「疲労感」。
このサインを見落としたり、無視し続けると、突然の「過労死」につながるという。
人間は前頭葉の進化で、未来の報酬(今頑張れば収入が良くなる。褒められる。認められるなど。)を予測すると、神経伝達物質のドーパミンが分泌されて、快感や高揚感が得られるのでなかなか休むことができません。
前頭葉の発達で疲労感を消す
前頭葉の発達が、さらにもっといい生活もっといいものが欲しいという気持ちを駆り立てて、自分の「疲労感」を一時的に消す技を覚えてしまったというのです。
言い換えると、人は進化によって「疲労と疲労感」の間に大きなズレを生じるようになりました。
例えば仕事に充実感や達成感があったり、人から褒められたり認められると、疲労を覆い隠してしまうことが起きやすくなってしまいます。
疲労の回復には、軽い運動やビタミンB1の摂取が効果的とのことです。
健康な人でも、およそ40種類のウイルスが共存していて、そのなかには疲労を感知するウイルスもいるとは、驚きました。
疲れた時に唇に出来る「口唇ヘルペス」や体のあちこちに出る「帯状疱疹」などは、ウイルス自身が弱った体の細胞から外へ逃げ出して生き延びようとする現象だったなんて…。
疲労には精神的ストレスが大きいと言われますが、孫が一夜にして体中に「じんましん」の症状に悩まされた時、本人には思い当たるふしがあったようです。
幸い、心理的ストレスの原因はすぐに判明・対処が出来て、すぐに回復しました。
疲労もストレスも悪いものばかりではなく、私達が生きていく上で、気付いたり学んで成長につなぐことのできることもあるのでしょう。
ここでも、一見マイナスに思える事の中に、「肯定的意図」を見つける練習問題があるのかもしれません。
「読書会」での参加者の方々と対話をするなかで、いろいろな観点から気づきがもたらせられることが、より一層とても楽しみになりました。
バランスを考えて、ストレスとも上手に付き合っていきたいものですね。
(2022年10月9日 若杉)