コーチングをするときの理想的な「あり方」とは?

コーチングは誰でもできる部分と、そうでない部分がある

コーチングとは、何をするものなのか?
端的に言えば、「相手が理想とすることに対して現状とのギャップを確認し、理想に近づくための行動を決めるもの」です。
質問の形にすると、
「どうなりたいですか?」
「それに対して、今はどんな状態ですか?」
「では、これから何をしていきますか?」
ちょっと乱暴ですが、この3つの質問で一応コーチングらしくなります。
状況に合わせて多少質問の基本形をアレンジすることができれば、誰でもそれらしくできるのです。

私自身コーチングを学び始めた時、その会話の進め方がとても新鮮でワクワクしました。
ビギナーズラックもあり、比較的うまくいったと感じたからでしょうか、コーチングが楽しくて仕方がありませんでした。

ただ残念ながら楽しいだけの期間は長続きせず、しだいに成長するための壁が目の前に表れるようになったのです。

同じ質問をしたとしても、コーチのAさんと私では、相手の反応が違うということに気づくことがありました。
また、私自身は同じように接しているつもりでも、クライアントのBさんとCさんとではコーチングの手ごたえが違うこともありました。

型どおりの質問をすることは誰でもできるものですが、コーチングはそれだけでは成立しないことを痛感しました。

卓越したコーチに必要な要素はあらゆるコミュニケーションに重要なもの

この場合コーチという言葉は、職業的なコーチだけでなく、コーチのような立場で人と関わる人すべてを含みます。
(つまりコーチらしくしようと自覚した人すべてです)

当講座では山崎啓支氏の『コーチングハンドブック』の読書会を5月から開催しています。
本書の冒頭部分に、卓越したコーチになるために必要な要素が書かれています。
それは、「知識(技術)」「経験」「センス(才能)」の3つです。

「知識」と「経験」は、多くの人が自然に身につけていくものでしょう。
ただし、「センス」はどうしたらいいのでしょうか?
自然に相手の気づきと変容をうながすことができるコーチとは、一言で言えば「相手に対する先入観をもたず、無心に近い状態で話を聴ける人」です。

しかし、これが難しい…。
頭で考えても理解できるものではありません。
理解とは体感を伴うものだからです。(いわゆる腑に落ちるというものですね)

私もセンスを磨くための努力を続けてきました。
以前よりは磨かれたとは思いますが、まだまだ先はあります。(それも楽しめるようになりました)

確信をもって言えるのは、コーチングの「センス」を磨くことは、日常生活のあらゆる人間関係において本当に役に立つものだということです。
たとえば、どんな人に対しても、まず相手を理解しようというモードに入りやすくなります。
そのため、人に対してイライラや怒りを覚えることが少なくなります。
相手の長所を見つけ、認める能力も高くなります。
結果的に自分の気持ちも安定し、自分の本来の力を発揮する方向にエネルギーを使えるようになります。

ぜひ、『コーチングハンドブック』の「センス」という点に着目していただければと願っています。

また、11月に「センス」を高めるための体験の場を提供させていただくことになりました。
興味をもたれた方は下のリンクから案内をご覧ください。

コーチングセンスを磨くための5時間セミナー

(2017年9月10日 岩田)

※読書会のご案内はこちらです

関連記事

アーカイブ

ページ上部へ戻る