美味しい絵本セラピー

絵本と料理の奇跡のようなコラボには参加するたびに驚かされます

絵本セラピーとは、絵本を読んでもらった上で、感想をシェアしたり、問いかけに応えていくという対話の場です。
美味しい絵本セラピーは、國本ひろみさんの朗読と進行で対話をし、浅田雅子先生のお料理も味わうという場で、心もお腹も満たされるという時間です。
今日は久しぶりに参加することができました。

絵本とお料理を紹介すると…


『おひさん』(たかべせいいち作)は、楽しそうな村の様子をうらやましがったお日さまが、自分も一緒に遊びたいと訪ねてくるお話。
楽しいところは、お日さまでも自然に惹きつけられるんですねぇ。
お料理は、オレンジドレッシングおひさんサラダ。
絵本の中でおひさんが飛び込んだ池がお風呂のようになったことから、オレンジドレッシングの上に野菜が顔を出しています。


『「ごめんなさい」がいっぱい』(くすのきしげのり作)は、「ごめんなさい」が口癖のようになっていたふうちゃんのお話。
参加者がそれぞれの体験を重ね合わせて、つい涙が出たというお話でした。
お料理は豚肉のリングソテー。
ふうちゃんが眼鏡をかけるようになったので、輪切りのリンゴに豚肉を巻いて焼いたもの。
浅田先生はシンプルな味つけと言われてましたが、味わい深く素材の味を楽しみました。


最後は、『ひかるさくら』途中に出てくる満開の桜の絵が美しい絵本です。
それが、「満開のさくらデザート ひかるさくらと共に」というデザートになりました。
寒天の花びらと、さくらのリキュールをつかったチーズケーキです。

心地よい場なので、機会があれば皆さんに体験していただきたいなぁと思います。
國本さんのブログの案内ページはこちら
浅田先生のお料理サロンはmaison de point(メゾンドポワン)

絵本は子どものものと思われがちですが、同じ絵本でも、大人になると行間を読めるようになります。
読んでもらっている時は、童心に返るようでもあり、同時に大人だからこそ感じることもあるのです。
自分で読むのもいいですが、誰かに読んでもらうというのも、特別な感じがします。

『ひかるさくら』から受け取ったもの

最後のシェアで、どの本が一番印象に残ったか?という問いかけに対して、私は『ひかるさくら』を挙げました。
これは、薬売りの彦一が、行商の帰り道、いつもと違う道を選んだところ、道で苦しんでいる人に3回出会うというお話です。
彦一はそのたびに症状にあった薬をすべてその人たちに無償で渡します。
山で夜を明かすと、自らの体が自分のまわりを照らすほどの光を放ち、ふしぎな満開の桜の木を見るのです。
(すみません、完全にネタバレですが…)

私が彦一の行動から受け取ったものとして、最後にシェアしたのは、出し惜しみせず、100%与えられるように心がけたいということでした。
彦一はごく自然に持っている薬をすべて渡しました。
私ならどうだろうか…。
もちろん、すべて渡しますと言えればいいのですが、自分のところに少し残しておきたいという気持ちがどこかで働きそうです。
渡したらなくなってしまうという怖れがあるのです。

今日は、そういう自分を確認することができました。
そして、とっさの時に全部渡すという選択肢も持てる自分でありたいなと思ったのです。

(2017年4月22日 岩田)

関連記事

アーカイブ

ページ上部へ戻る