「子育て散歩道」(1)
子育て、親子の関わりをご一緒に考えてみませんか?
子育てについて、正解はないと誰もが知りながら、「これでいいのか?」「どうするのがいいのか?」と、途惑うことが多くあります。
子供が宿った時から、「親」としての意識の誕生が始まります。
親子の関わりをテーマに、今まで個人でもグループでも、沢山の方達と語り合い学び合ってきました。
「子育ては、親育て、自分育て」――大きな深いテーマですが、心地良い風にふかれながら、ご一緒に散歩してみませんか。
第1回目は、トマス・ゴードン博士の『親業』について
アメリカの臨床心理学者トマス・ゴードン博士は、1962年に、親のためのリーダーシップ訓練講座『親業』を提唱しました。
育成された親業インストラクターが、全米と25か国の国々で、『親業』を教え、日本でも1980年から、講座が開講され、私も受講しました。
『親業』は、親子関係だけでなく、対人関係全般に応用できるものです。
上司と部下、教師と生徒、友人関係など、様々な人間関係の対立を解いて、円滑にすることができるものです。
とは言え、理屈では理解できても、いざ実践となると、なかなかすぐには上手くできません。
生き方の見直しと訓練が必要とされます。
取り入れて、実践されるかどうかの選択は、どちらでもいいので、まずは、内容を気軽に知ってみてください。
『親業』の三つの柱
1.聴く技術
相手が心を開いて、自分の本当の気持ちを話せるように接すること。
また、相手が何か問題を抱えて悩んでいる時に、相手が自分自身で解決できるように手助けができる技術です。
聴く技術には、「受動的な聞き方」と「能動的な聞き方」という二つの手法があります。
2.話す技術
相手に自分の気持ちを素直に伝える技術です。
話す技術には、「わたし(I)メッセージ」という手法があります。
「わたしメッセージ」は、自分が問題の影響を受けるときに効力を発揮します。
対比して「あなた(YOU)メッセージ」も学ぶと分かりやすくなります。
3.対立を解く技術
自分の欲求と相手の欲求が対立している時に、両者が納得のいくように、対立を解消していく「勝負なし法」という方法があります。
次回は、項目ごとに、詳しくお話していきたいと思います。
(2017年7月8日 若杉)