「質問の効果」とは?
「質問」は新しい発見の土台になってきた
小さな子どもと接していて「どうして?」「なんで?(関西風?)」を乱発された経験はありませんか?
子どもが使う言葉は「なぜ?」よりは「どうして?」「なんで?」かもしれません。
「なぜ?」も「どうして?」も意味は同じなのでしょうが、語感は違います。
人によって感じ方は違うでしょうが、私の印象では「なぜ?」はロジカルに答えを求める問いです。
一方「どうして?」は、より根源的な疑問に対して発せられた素朴な問いだと感じます。
(多分「なんで?」も…)
みなさんにとってはどうですか?
子どもは自分のまわりの未知なる世界を理解していくためにたくさんの「どうして?」を発することが必要なのではないでしょうか。
大人もまた何かを理解するためには「どうして?」または「なぜ?」という問いが必要です。
そして哲学も自然科学も、芸術までも、問いの答えを探し求めるプロセスの中で磨かれてきたといえるでしょう。
「太陽は東から昇り、西に沈む」のは見えたままの事実ですが、それに対して「なぜ?」と考えた人たちが太陽と地球の関係を明らかにしてきました。
あたりまえに見えることに対して原因や理由を探す姿勢こそが、進歩を生み出してきたのです。
意識的に質問することは意外に難しい
コーチングが「質問型コミュニケーション」といわれることは以前にも書いたかもしれません。
コーチが質問をすることでクライアントに気づき(と行動)を促すことがコーチングの目的です。
質問そのものはコーチングという特別な場でなくても、日常の中で無意識に行っていることです。
ただし、無意識に行っていることを、意識的に行おうとするのは簡単ではありません。
「どっちが好きなの?」
「どうして行かなかったの?」
何気なく発しているこんな質問も、相手に対してどういう言葉を投げかけたらいいか意識したとたん、スッと口から出てこなくなります。
例えれば、「じゃ、普段通りにここで歩いてみてください」と言われて、人前で歩いてみるようなものです。
人の目を意識するだけで、「普段通りって、どんな歩き方をしていたんだっけ?」と戸惑い、急に歩き方がぎこちなくなってしまいますね。
そこでパッと普段通りに歩ける人というのは、歩くということに意識的に向き合った人でしょう。
改めて「質問」ということに向き合ってみる時間
24日には『コーチングハンドブック』読書会を開催いたします。
赤木コーチを引き継ぎ、岩田が第1章から担当させていただきます。
第1章のテーマは「質問の効果」です。
・大きな気づきが生まれる仕組み
・「焦点」と「問い」が潜在能力を開発する
・「空白」と「焦点」の質を高める
などという点について、参加者のみなさんと「質問」に向き合ってみたいと思います。
正解というものはありません。
「問い」を共有する時間です。
が、「問い」が生まれたら人は自分なりの「答え」を求めるようになります。
そのきっかけとなる時間にしていただけたらと思っています。
まだお入りいただけますので、よろしければ下をご覧ください。
(2017年9月21日 岩田)