本の紹介『女性リーダーのためのレジリエンス思考術』

女性リーダーが、職場での落ち込みから素早く立ち直り、元気はつらつと仕事に取り組むためのノウハウとは?

研修講師、コーチとして活躍中の三田村薫さんの新刊です。
レジリエンスというのは、「回復力」「抵抗力」「復元力」「耐久力」 などとも訳される心理学用語。
この本の中には特に女性に向けて、落ち込んだ状態から立ち直り、前に向かうための考え方や具体的な方法が紹介されています。

女性に向けてというと、男性は読まなくていいと思われるかもしれません。
が、まわりに全く女性がいないという方以外は、女性をより理解するために知っておいた方がいいこともたくさん書かれています。

現在書店には「折れない心を手に入れる」「心を強くする法則」といったレジリエンス関連本が見られるようになりました。
著者はそのほとんどが男性目線ではないかと感じたといいます。
女性は、「折れない心」や「強くなる」といった言葉には心が動きにくいのではと、ということです。

女性特有の拡大思考とは?

男女の脳の機能でよく言われることが、女性は左脳と右脳をつなぐ脳梁が男性に比べて大きいということです。
そのため、一度に処理できる情報量は多くなり、ひとつの出来事に対して、関係ない他の出来事をつなげて考えるという拡大思考を
しやすいのだそうです。
そのため、一度落ち込むと立ち直りにくいのだとか。
もちろん、個人差はありますが、確かに女性の方が、過去の出来事をひっぱりだして今の出来事に結びつけるのは得意そうです。

著者は、そのためにも、「今」に集中することの大切さを説いています。以下の言葉は第2章からの引用です。

幸せというのは「今」を感じる心のあり方であり、「今」のあなたが満たされようとしない限り、「過去」にも「未来」にも幸せは訪れてくれません。

これは名言です。

レジリエンスを鍛えるための方法

本書の中には、いくつか実践的なメソッドが紹介されています。
たとえば、
・苦手な人の印象を書き出し、真実と思い込みに分ける
・価値観の洗い出しをしてみる
・「やっぱりね保険」を解約する
・やらないことを決める
・思考グセを変更する
など…

具体的なことは、本で確認していただきたいですが、どれかひとつでもやってみると自分のクセに気づき、これまでと違う心の状態を体験できるのではないでしょうか?
(2017年4月1日 岩田)

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