聴き方のレッスン(2)聴き方の基本スキル-その4

前回は、「うなずき・相づち」を取り上げました。
今回は、「くり返し・要約のスキル」です。

3.くり返し・要約

くり返しは、オウム返しとも言われます。
相手の話から、キーワードなどを拾い、同じ言葉を言うというものです。

例えば、
「こちらは昨日初雪が降りました」
「初雪が降ったんですね」
のように、相手の言葉の一部をそのままくり返したり、

「夏休みには海外に行きたいと思ってます」
「海外ですか、行きたい国はどこですか?」
のように、一旦「海外」という言葉をくり返してから質問をするなどです。

くり返すことの効果

大きくは2つの効果があります。

ひとつは、ラポール(信頼関係)が築かれやすくなることです。
くり返しをしてもらうということは、相手が自分の話をきちんと聴いているという証拠。
多くの人は自分の話を聴いてくれる人に好意を持ち、信頼感を抱きます。
安心して話し続きけることができ、一層ラポールが深まるという循環が生まれるのです。

もうひとつは、話した人自身に気づきがもたらされることです。
例えば、
「すごく怖かったんですよ」と言ったことに対して
①「そうなんですか」という相づち、
②「そんなに怖かったんですね」というくり返し
では、どんな違いがあるでしょうか?

もちろん違いを感じないという場面もあります。
が、相手から同じ言葉を聴くことで、ちょっと違った感覚を感じることも少なくありません。
「そうだ、すごく怖かったんだ」と、その時感じた恐怖感を新鮮な感覚で確認できます。
「どのぐらい怖かったんだろう?」と、自分に問い直すこともあるかもしれません。
相手からもらった言葉で、再度自分に起こったことを振り返ることができるのです。

コーチングでは、よい聴き手(コーチ)を前にして自分で話したことを自分の耳で聴くことをオートクラインと呼びます。
人は話してみて気づくことが多いのです。
同じように、相手のくり返しを聴くこともまた気づきを生むのです。

要約のスキル

要約は、相手の話の全体像をつかんだ上で、相手が言わんとしていることを端的な言葉にまとめて、返すことです。

国語のテストで、「文章の要旨を50文字以内でまとめよ」といった問題が出ますが、それを対話の中でするようなものです。

ただ、正解を書かなければならないテストとは違い、ここでは自分の理解したことを確認することが目的となります。
簡単なことであれば「~なんですね」と、言ってもいいと思いますが、
「私は今の話を~のように聴きましたが、それでいいですか?」
というように、質問の形で相手に投げかけると、お互いの理解を確かめることができ、望ましいのではないでしょうか。

以上、4回にわたって簡単な基本スキルをお伝えしました。
が、スキルだけでは十分ではありません。
今後はさまざまなテーマで、さらに深めていきます。

(2016年12月20日 岩田)

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