ストレスにつながる「試練」をどう乗り越えるか?

「ヒーローズ・ジャーニーに学ぶ」セミナー開催しました

本日開催された上記のセミナーは、当講座代表、若杉が担当しました。
セミナー冒頭の自己紹介では、「ヒーローズ・ジャーニーってよくわからないけれど…」という言葉もあちこちから上がりました。
日本語では「英雄の旅」となるわけですが、英雄と自分が結びつかないような気持ちも確かにわかります。
それでも何からのご縁で参加しているいただいた皆さんでした。
それが約3時間の講義とワークののち、最後のシェアの時間にはそれぞれが自分の生きてきた軌跡をヒーローズ・ジャーニーに当てはめ、心を動かされる言葉にしていたのが印象的でした。
ある方は、ご自身の人生をふりかえり、神様に見放されたと感じた苦しい時期があったが、人との出会いによって少しずつ自分が変わり、まわりも変わっていったと、話されました。
今、その苦しい時期に自分は決して見放されていたのではなかったと感じているとおっしゃっていました。

変わりたいけど、変わりたくないのが人間

根本的には人は変化を望みつつ、変化を恐れています。
ヒーローズ・ジャーニーはその変化のプロセスを示しています。
ジョゼフ・キャンベルは、ヒーローの冒険を8つの段階にわけましたが、さらに分けると3つになります。
1.旅立ち 2.試練 3.帰還 の3段階です。
「旅立ち」は旅を始めると決めて、これまでの日常から離れるところまで。
慣れたところから離れるのは恐怖ですが、出発しないことには何も起こりません。
誰もが心の深いところでは変化し、成長することを望んでいるという前提のもとでは、出発しないという選択肢はないのです。
「試練」の段階では、天使と悪魔に出会います。
天使はメンターや仲間、悪魔は困難・苦悩・絶望を象徴しています。
どうも天使と悪魔はセットで登場するようです。
苦しい時ひとりで闘っていたら心が折れそうになりますね。
仲間に会ってから試練に会うか、試練の中で仲間に会うのか、順番はともかくとして、誰かの助けがあるとどれだけ心強いことでしょうか。
平常なら決して誰かに助けを求めることをしない人でも、絶望的な状態には助けを求めるでしょう。
試練は新たな人との出会いのチャンスともいえます。
そしてもちろん、試練に向き合うことで新しい自分への変容が迫られるのです。
「帰還」は、変容を遂げ、故郷に帰るというプロセスです。
変容したのですから、たとえ帰る場所が同じであっても、すでに生き方は変わっています。
出発前と同じ日常を過ごすことはなくなります。
もしかすると、自分の冒険から得た智恵を誰かに伝える立場にたっているかもしれません。

「試練」の意味

セミナーの終わり、みなさんのシェアが一通り終わったところで、ずっとオブザーバーだった私も一言何か言うことになりました。
そこでシェアさせていただいたのは、昨日紹介された絵本のことです。
それは『っぽい』という絵本です。(ピーター・レイノルズ作)

主人公の男の子は絵を描くのが大好きな少年。
ある時兄から「全然〇〇に見えない!」と言われてしまいます。
兄にとって絵とは、対象を写実的に描かなければならないもの、なのです。
いくら練習してもそういう絵を描けない男の子は絵を描くことをあきらめてしまいます。
すると、妹がお兄ちゃんの絵が好きだといって、捨てられた絵を自分の部屋の壁一面に貼っている様子を見せてくれます。
「~っぽい絵」でもいいと気づいた男の子は、また自分らしい絵を描くようになったというお話です。

ここではお兄ちゃんは悪魔(試練)の役割で登場しています。
確かに一旦絵が描けなくなってしまいました。
しかし一旦落ち込んでから自信を取戻した男の子は、絵との向き合い方が変わりました。
お兄ちゃんの一言は、自分を知り、成長するための大事な言葉だったという見方もできます。
試練とは厄介で、一刻も早く逃れたいものですが、一方で変容を促すおおきなきっかけでもあるのです。
そうかといって「試練もまた良きもの」といえるほどには達観できませんが…。
それでも、試練のあとには成長(変容)があるというヒーローズ・ジャーニーを理解していると、少しは落ち着いて試練の場に身をおくことができるのではないかと思った時間でした。

(2018年7月1日 岩田)

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